研究課題/領域番号 |
18K11312
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
藤田 秀之 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (90431840)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | データ・ストーリーテリング / 情報可視化 / データ可視化 / 地理情報システム / 地理空間情報 |
研究実績の概要 |
ビッグデータ活用における可視化は,データ可視化とも呼ばれ,従来の可視化技術と比較してデータ主導的であり,データの内容理解・洞察獲得や,データにより伝えたい主題の的確な伝達が重視される.中でも本研究は,データ・ストーリーテリングと呼ばれる,ストーリー形式の新しい情報伝達・可視化手法に着目する.本研究の対象は,SNSやスマートフォンによる経路案内を代表とする,コミュニケーションや行動支援のためのサービスにより大量に生産されている,実世界の位置や場所に関する情報(地理空間情報)である.(1)地理空間情報を対象とするデータ・ストーリーテリングを実現しているコンテンツを収集し,(2)ストーリー進行と注目する地理的位置や領域の移動の関係に着目して,地理空間情報を対象とするデータ・ストーリーテリングの基礎的モデルを構築し,本モデルを用い,(3)データ・ストーリーテリングコンテンツの提示・半自動生成を含む編集環境を提案する. 上記の目的の下で,本年度は,(3)データ・ストーリーテリングコンテンツの提示手法に関連し,空間スケールの操作に応じた地理的可視化手法に取り組んだ.中でも,大規模な地理空間ネットワークデータをズームして可視化する際に,ズームした画面内の接続傾向に加え,画面内の領域と,画面外の領域との接続傾向を,分かりやすく提示する手法を開発・実装し,主要な既存手法と定量的に比較して,大幅な性能向上を確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書に記載した計画に準じた進捗があった.
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今後の研究の推進方策 |
本年度は,当初の計画の一部にフォーカスし,予想していなかった成果を得た. 本成果をさらに発展させるため,次年度は以下を行う計画である. ・大規模な地理空間ネットワークデータの空間スケール操作に応じた地理的可視化手法の改善と応用 ・成果のとりまとめと論文投稿および学会発表
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次年度使用額が生じた理由 |
地理空間ネットワーク可視化アプリケーションに関するシステム開発,および,論文投稿や国際会議発表等に利用する.
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