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2020 年度 実施状況報告書

マイクロホンアレイを用いた肉伝導における音源位置推定と雑音抑圧に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K11377
研究機関大分大学

研究代表者

西島 恵介  大分大学, 理工学部, 助教 (30237698)

研究分担者 古家 賢一  大分大学, 理工学部, 教授 (10643611)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードシャント音 / 狭窄 / 音響特徴量
研究実績の概要

シャント音は狭窄位置では高い周波数が多く含まれているが,狭窄位置から離れるほど高周波成分が失われ,正常なシャント音に近づく。そのため,狭窄位置から離れた位置で収集された音では狭窄の定量化が正しく行えない場合があり,正しい狭窄位置での計測,もしくは狭窄位置に依存しない定量化が必要となる。
そのため,複数位置でシャント音を計測し,それらの音データを用いることで狭窄位置に依存しない定量化を試みた。最大6箇所の複数位置のシャント音を計測し,得られたシャント音の特徴分析を行い,各計測位置の特徴を表す音響特徴量を提案した。具体的には,各計測位置のシャント音から1脈拍を切り出し,各位置のスペクトログラムの差分の平均と定義した。これにより各位置の音響特徴を表すことができ,狭窄位置では高周波成分が特徴として現れることを確かめた。
その特徴量を用いて,正常,狭窄のシャント音を学習アルゴリズムにより,識別モデルを作成し,識別を行った。具体的にはサポートベクターマシンという学習アルゴリズムにより,正常,狭窄の2クラス分類を試みた。その結果,学習データの不足によりモデル化が不十分であることが考えられたため,データ拡張の手法を提案した。その結果,正解率は向上したが,まだ不十分であり,さらなる検討が必要である。
狭窄音の収集を行う計画についてはコロナ禍により実施できず,今後もコロナ禍の状況を見ながらデータ数を増やすための計測を継続する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナ禍により,データ収集ができておらず,今後、収集し,収集したデータにより検証する必要がある。

今後の研究の推進方策

次年度については,今年度の進捗状況で説明した検討点について,今後検討を行う。ただし,現在もコロナ禍の状況は改善されておらず,状況を見守りつつ研究を推進する。
また,データ不足から音響特徴量の評価が不十分であり,今後,評価する必要がある。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍により学会発表がオンラインとなり旅費の支出が減少した。また,コロナ禍によりデータ計測が実施できなかったため次年度使用額が生じた。
コロナ禍の状況によるが,学会発表の旅費,また,データ計測のための費用として使用する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A Method of Data Augmentation for Shunt Murmur Angiostenosis Detection2020

    • 著者名/発表者名
      Nishijima Keisuke、Higashi Daisuke、Furuya Ken’ichi
    • 雑誌名

      Advances in Intelligent Systems and Computing

      巻: 1194 ページ: 560~568

    • DOI

      10.1007/978-3-030-50454-0_58

    • 査読あり
  • [学会発表] シャント音における複数センサ間の差分平均を用いた血管狭窄検出2021

    • 著者名/発表者名
      西島恵介
    • 学会等名
      日本音響学会2021年春季研究発表会
  • [学会発表] データ拡張を用いた複数位置のシャント音特徴量による狭窄の識別2020

    • 著者名/発表者名
      西島恵介
    • 学会等名
      日本音響学会2020年秋季研究発表会

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公開日: 2021-12-27  

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