研究課題/領域番号 |
18K11403
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研究機関 | 長崎県立大学 |
研究代表者 |
辺見 一男 長崎県立大学, 情報システム学部, 教授 (30238711)
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研究分担者 |
飛奈 卓郎 長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (60509678)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | リハビリテーション / ステップ運動 / 画像処理 / シリアスゲーム |
研究実績の概要 |
リハビリテーションは継続することが重要である。しかしながら、場合によっては大きな苦痛を伴うため、継続するには強い意志が必要で、途中で挫折する患者さんも多い。この状況を改善する方法として、ゲームの要素を取り入れて楽しくリハビリができるシステムの有効性が指摘されている。問題解決のためにゲーム要素を導入するシステムはシリアスゲームと呼ばれている。本研究は、リハビリテーションにシリアスゲームの要素を取り入れ、楽しく、安全に、効果的に下肢のリハビリテーションを行えるシステムを開発することを目的としている。 このシステムは、プロジェクタで床面にターゲットを投影し、それを足で踏むことにより運動を行う方式を導入した。利用者がターゲットを踏むと得点が加算され、ゲームのように楽しくリハビリテーションを行うことができるシステムを目指している。リハビリテーションの実施中は、TVカメラで下肢の動きを撮影し、画像処理によってターゲットを踏んだかどうかの判定を行う。また、TVカメラの映像から、利用者の身体状態を把握し、負荷を調整(危険な場合は緊急停止する)できる機能を盛り込む予定である。 昨年度作成したプログラムでは、利用者がターゲットを踏んだかどうかの判定を行う機能を実装した。しかし、昨年作成したプログラムには合わせ鏡効果(ドロステ効果)が発生し、カメラの設置角度によっては画面に残像が残り、見にくくなる現象が発生することが判明した。この原因は、プロジェクタでターゲットの映像と共に利用者の映像も表示していることにあると特定できた。本年度は、まずドロステ効果を生じないようにプログラムの改良を行なった。次に、利用者の足の移動ベクトルを計測する機能の実装を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究で、シリアスゲームを用いて下肢のリハビリテーションが行えるところまで完成させることができたので。 ここまでの研究で実装できた機能は、プロジェクタで床面にターゲットを投影する機能、TVカメラの映像を取得する機能、ターゲットを足で踏んだかどうかを判定する機能、点数を加算・表示する機能、利用者の足の移動ベクトルを計測する機能である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は利用者の足の動きベクトルによってターゲット表示戦略を自動で変更させる機能を実装する。これによって、利用者の状況に応じて負荷を自動的に変えることができるようになる。
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