研究課題/領域番号 |
18K11438
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
平野 章二 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (60333506)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 時系列データマイニング / ファジイ状態区間 / 医療データ |
研究実績の概要 |
本研究では3年の研究期間を3期に区分して研究開発を実施している。第2期(2018年10月~2020年9月)にあたる今期は,状態区間の関係にファジィ性を導入し,抽象化された期間の持つ言語的な曖昧さをパターン抽出のロジック自体へ組み入れる方法について研究開発に取り組んだ。まず,before, co-occur with等の区間関係(Allen's Interval Relations)を拡張し,日,週,月など数段階に区分した期間を付与した「期間付き状態区間関係」を定義し,続いてそれらをファジイメンバシップ関数として定義することで区間関係にファジイ性を導入した。あわせて,状態系列の関係マトリクスを拡張し,状態組が属する区間関係とその所属度を複数格納できるファジイ関係マトリクスを定義した。これらにより,抽象化した期間の概念を組み込み入れるとともに,一つの系列が所属度に応じて複数の関係に属すること,すなわち,一つの系列が同時に複数の区間関係を支持することを可能にした。人工データを用いた実験では,提案法により関係の細分化に伴う支持度の低下を抑制できること,また,関係を満たす度合いが所属度によって表現され,どの程度の所属度をもつ場合にパターンを支持させるかを閾値によって指定できることを示した。以上の成果について,第8回人工知能学会医用人工知能研究会及びIEEE BigData 2019 Special Sessionにおいて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
第2期に予定していた項目は概ね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き第2期および第3期に予定されている項目について研究開発を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費支出が当初計画より少額であったため。 次年度の学会発表旅費等として使用予定。
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