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2020 年度 実績報告書

逆ベイズ推定を用いた人の多様な価値観を動的に反映する経済行動モデルの研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K11458
研究機関茨城大学

研究代表者

笹井 一人  茨城大学, 理工学研究科(工学野), 准教授 (00532219)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード非同期時間 / ベイズ推定 / 逆ベイズ理論 / 拡張型探索 / ゼロ・インテリジェンス / ダブルオークション / 価値分布 / マルチエージェント・シミュレーション
研究実績の概要

本年度は、人間による価値判断をベイズ・逆ベイズ推論を用いて分析する研究を行う計画であったが、新型コロナ感染症の影響で困難となったため、エージェントシミュレーションによる研究をより深める方向に修正した。昨年度までの研究成果から、市場モデルとして、ゼロインテリジェンス・エージェントのダブルオークションモデルを採用し、非同期的時間概念による相互作用を採用する方針を固め、さらにその課題を明らかにすることができた。オークションにおける確率推論は、落札価格を決定することにつながる参加者間の価値付けの分布を推測するモデルとして従来から研究されている。本研究では、ゼロインテリジェンス・エージェントの「ゼロ」が意味するランダムなプライベート価値の予測に、確率推論モデルを適用し、その結果を考察することで、提案推論モデルである、ベイズ・逆ベイズ推論のエージェントモデルへの実装を行うことができた。経済的な意志決定に関わる神経科学的なモデルは、強化学習的な空間探索のモデルが有効な理論として用いられている。もし仮にモデルが正しいと仮定すると、空間探索のパラメータ調整が必要となり、そのような調整を実際の人はどのように行っているのか、という疑問遭遇する。これに対して本研究では、その探索を仮設の最適化だけではなく、仮説そのものを生成するモデルを導入することで、探索範囲(ここでは仮説の尤度関数(確率分布モデル)の勾配に相当する)の再定義を行いながら探索する、完結したモデルとして定義することができると考える。本年度の研究成果によって、実際に人間が参加する仮想オークション実験において、ベイズ逆ベイズモデルが効果的であるという仮説を立てるのに有効な結論を得ることができたと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Asynchronous time-space model for evolutionary market2020

    • 著者名/発表者名
      Sasai Kazuto
    • 雑誌名

      Biosystems

      巻: 198 ページ: 104272~104272

    • DOI

      10.1016/j.biosystems.2020.104272

    • 査読あり
  • [学会発表] 経済的価値の外部を召喚する非同期時空2020

    • 著者名/発表者名
      笹井一人
    • 学会等名
      計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会
  • [学会発表] 価値の外部を呼び込む時間・空間2020

    • 著者名/発表者名
      笹井一人
    • 学会等名
      共創学会第4回年次大会

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公開日: 2021-12-27  

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