研究実績の概要 |
シグナム活性化関数と3値結合で特徴づけられるダイナミックバイナリーニューラルネット(DBNN)の解析と応用に関する研究を行い、以下のような成果を得た。その成果は、学術雑誌(Neurocomputing, NOLTA IEICE)や国際会議(APNNS-ICONIP, IEEE-CECなど)で公表した。 1) 3層のDBNNについて、任意の周期解の銘記と安定化に関する新しい理論を構築した。そして新しい合成法を提案し、任意の周期解を銘記できることと、その銘記した周期解を局所安定にできることを理論的に明らかにした。さらに、任意の周期解を銘記した3層のDBNNにおいて、その中間層の結合を適切に除去すると、銘記した周期解を大域安定にできることを理論的に明らかにした. 2) 2層のDBNNのセントラルパターンジェネレータへの応用の基礎として、6足ロボットの歩行パターンに対応する周期軌道を生成する2層DBNNを構成し、FPGA上に実装した。同ハードウエアを用いて6足ロボットを制御する回路を実装し、実際に歩行できることを確認した。任意の歩行パターンを実現できる3層のDBNNを構築し、FPGA上に実装し、実験的に動作を確認した。 3) DBNNの解析と合成のために構築した基礎理論を他のシステムへと応用していく第一歩として、基本セルオートマトンと時変ルールセルオートマトンの解析と合成に関する数値実験を行った。音声データ圧縮への応用についても検討した。
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