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2018 年度 実施状況報告書

質感を考慮した白色度評価手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 18K11511
研究機関近畿大学

研究代表者

片山 一郎  近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (70369916)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード白色感 / テクスチャ
研究実績の概要

白紙や白布などの白色物体の価値は,知覚的な白さによって左右されるが,例えば,印刷用紙では同じ白色度であっても,アート紙やコート紙といった塗工紙と上質紙に代表される非塗工紙とでは,表面の平滑度の違いによって質感が大きく異なり,印刷物の品質に決定的な違いが生じる.また,白布では経糸緯糸の織り方や糸の断面形状によって,鏡面反射光に起因するさまざまな光沢が生じ,その結果,白色度では評価できない品質の差異が生じる.しかし,従来の白色度指数は,表面性状が完全に均一な物体を想定しており,光沢や織の種類といった表面性状に起因する質感の影響を一切考慮していない.
本研究は,さまざまな質感情報が白色度評価に与える影響を定量化し,質感に応じて白色度指数の補正方法を導出することを目的としている.
研究初年度となる平成30年度は,表面性状に起因する質感情報が白色度評価に及ぼす影響を明らかにするため,視感評価実験を行った.キャリブレーション機能付きの液晶カラーモニター画面に画布を模したテクスチャを付加した高明度の無彩色刺激を呈示し,テクスチャの無い無彩色刺激との一対比較によって白色感を評価した.また,ハイパースペクトルカメラを用いて,テクスチャを有する刺激の2次元の明度分布を取得し,明度の頻度分布を算出した.視感評価実験の結果,白色度の平均値が同一の画像であっても,テクスチャの有無によって白色感が変化することが明らかとなった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

視感評価およびハイパースペクトルカメラによる計測には,とくに技術的な問題がなく,計画通りに進んでいる.

今後の研究の推進方策

次年度は,明度の頻度分布が同一でテクスチャが異なる画像を生成し,視感評価によって,白色感に与えるテクスチャの影響を検討する.

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公開日: 2019-12-27  

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