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2019 年度 実施状況報告書

情報デバイスを用いた視覚特性計測に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K11528
研究機関愛媛大学

研究代表者

川原 稔  愛媛大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (50224829)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード視野計 / 情報デバイス / アルゴリズム
研究実績の概要

本研究課題では、身の回りにあるスマートフォンやヘッドマウントディスプレイ等の情報デバイスを用いて、医療従事者の操作が不要で被験者の負担が軽減される簡便で精度の高い視野計測を行う手法を研究開発して、視疾患の早期発見につなげることを目的としている。視覚障がい者のうち約20%は疾患による失明であるが、早期に疾患を発見して適切な処置を施せば進行を遅らせることができる場合があることから、早期に疾患を検出する集団検診等に適用できる簡便な検査法を研究開発する。失明原因の疾患はいずれも視野欠損すなわち暗点が生じるので、疾患の早期発見や進行度の判定には暗点の検出が重要となる。暗点検出を行う一般の視野計測では、視野の中心点を固視させて、周辺部に表示される視標に対して反応させる方法が取られるが、本研究課題では、視線を固定する固視を必要としない、表示した視標により視線を誘導する手法を用いる視線誘導型視野計測法に関する基礎研究を行っており、実証のため、情報デバイスに視野計を構築して暗点と非暗点を精度高く分離するアルゴリズムの研究開発を行っている。
視線誘導型視野計測法は、被験者に負担の大きな視野中心を固視して計測しなければならない視野計測法と異なり、固視が不要で視線を自由に動かすことができるという点で全く新しい概念の視野計測法であるが、高精度に暗点判定を行う分離アルゴリズムに焦点を当てて研究を進めている。さらに、医療機関での視野計測結果と照合して精度の評価も行っている。その結果、開発中の視野計に関して分類制度を向上させることができ、米国特許を取得することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

考案した視線誘導型視野計測法をヘッドマウントディスプレイを用いた情報デバイスに実装して、医療機関にて視野欠損のある患者にてデータの収集を行い始めたところである。さらに、収集したデータに対して、既存の医療機器で計測した結果と照らし合わせて同等の精度になるようにアルゴリズムの改良を行っているところである。本研究の基盤となるアルゴリズムが米国特許として承認された。

今後の研究の推進方策

本研究で研究開発した計測法と暗点・非暗点分離アルゴリズムの精度を、医療機関で計測した結果と比較検討して、同程度以上の精度が得られるかを検証し、より高精度で簡便に視野計測ができる手法の研究開発を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

情報デバイスの発売時期を待っているため、次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Scalable Laplacian Regularized Least Squares Classification on Anchor Graph2019

    • 著者名/発表者名
      Shozo Saeki・Minoru Kawahara・Hirohisa Aman
    • 学会等名
      Proc. 2019 IEEE/ACIS 4th International Conference on Big Data, Cloud Computing, Data Science & Engineering
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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