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2018 年度 実施状況報告書

圧電素子を用いた学習機能を有するベッド上での心拍・呼吸・体動検出システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K11531
研究機関宮崎大学

研究代表者

田村 宏樹  宮崎大学, 工学部, 教授 (90334713)

研究分担者 淡野 公一  宮崎大学, 工学部, 教授 (50260740)
永田 順子  宮崎大学, 医学部, 講師 (50264429)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード呼吸数計測 / 心拍数計測 / 睡眠時無呼吸状態判定 / 圧電素子
研究実績の概要

本研究では、利用者のプライバシーと拘束性を考慮し、超薄型で高感度な圧電素子を用い、非接触でベッド上の人の呼吸・心拍信号の抽出が、どの程度の精度で抽出可能か検証する。
本年度は、圧電素子を6枚配置したベッド用シートを作成し、そのシートから計測される電圧信号に対して、ファジィ理論を応用した呼吸・心拍のカウント方法を提案し、計算機上のソフトウェアとして導入することに成功した。また、その呼吸・心拍のカウント情報およびその振幅値の変化から睡眠時無呼吸症候群の程度を表す数値を算出するアルゴリズムを提案した。
提案した手法と医療機器であるWatchPatを、健康ボランティアである学生5名に対して、比較検証を実施した。計測される心拍数に関しては、誤差はあるものの概ね計測できていることがわかった。また、睡眠時無呼吸症候群の程度を表す数値に関しても、5名の健康ボランティアに対しては2名を除いてWactchPatと同様の数値を算出することに成功した。また、提案したシステムは、呼吸数を継続的にモニタリングできるという点では、WatchPatではできない情報を計測することができている。
本年度の検証実験にて、睡眠時の呼吸数、心拍数を継続的にモニタリングし、睡眠時無呼吸状態判定ができる可能性を得たが、2名の被験者に対しては睡眠時の体動や眠る姿勢により、計測エラーが生じる問題点が生じた。そのため、実際の無呼吸症候群の患者を正確に評価できるかの検証実験を実施することと、体動が生じたとしても計測精度を維持できるようにすることが今後の課題である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度で、睡眠時無呼吸の状態を推定するアルゴリズムの実装だけでなく、医療機器WatchPatとの比較検証実験まで実施することができた。

医療機器WatchPatに関しては、医学部の協力のもと、機器を借りて実験を実施することができた。

今後の研究の推進方策

体動が生じても計測ができるアルゴリズムの開発と、長時間計測が可能で且つ、商用電源などのノイズに強い計測回路部分の作成を行い、プロトタイプの製作を実施する。
そのプロトタイプを用いて、睡眠時無呼吸症候群の患者を対象にした比較検証実験を実施する。

次年度使用額が生じた理由

本年度は医療機器WatchPatを医学部から借りて検証実験を実施することができた。そのためWatchPatの消耗品のみの購入にとどまった。
2019年度は計測装置のプロトタイプ製作を計画しており、そのための費用はもちろん、プロトタイプ製作、ソフトウェア開発、データ計測にかかわる学生の研究補助に、助成金を用い、完成度の高いシステムの開発を行う。また、スムーズな比較検証実験を行うため、医療機器WatchPatの購入も計画している。
本年度想定より早く良い研究成果を得ることができたため、国内での学会による発表ではなく、海外の国際会議にて最低2回の発表を計画し、現在論文を投稿中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] A Study on Breathing and Heartbeat Monitoring System during Sleeping using MultiPiezoelectric Elements2019

    • 著者名/発表者名
      Praveen Nuwantha Gunaratne, Chika Yoshida, Keiko Sakurai, Hiroki Tamura, Koichi Tanno
    • 学会等名
      The 2019InternationalConferenceonARTIFICIALLIFEANDROBOTICS(ICAROB2019)
    • 国際学会
  • [学会発表] 圧電素子を用いた心拍・呼吸・体動計測システムとその応用に関する研究2019

    • 著者名/発表者名
      吉田千香,田村宏樹,淡野公一,高橋伸弥
    • 学会等名
      電子情報通信学会 パターン認識・メディア理解研究会(PRMU)

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公開日: 2019-12-27  

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