研究課題/領域番号 |
18K11532
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研究機関 | 会津大学 |
研究代表者 |
朱 欣 会津大学, コンピュータ理工学部, 上級准教授 (70448645)
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研究分担者 |
野呂 眞人 東邦大学, 医学部, 臨床教授 (10366495)
中村 啓二郎 東邦大学, 医学部, 助教 (20366181)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 心電図 / 深層学習 / 心臓モデル / 不整脈 / 心房細動 / 早期収縮 |
研究実績の概要 |
2018年度に、人工知能を用いた不整脈の自動検出アルゴリズム及び心臓モデルの開発を行いました。まず、畳み込みニューラルネットワークまたはリカレントニューラルネットワークを使い、心電図質アクセス、心房細動自動検出、心室性期外収縮自動検出のアルゴリズムを開発し、Physionet/Computing in Cardiology Challenge 2011/2017、MIT-BIH atrial fibrillation database、MIT-BIH arrhythmia databaseで学習し、評価しました。心電図質アクセスに対し、ノイズの検出感度、特異度、正確度は93.9%、93.1%、93.3%となり、心室性期外収縮自動検出の感度、特異度、正確度は100%、95.6%、97.8%となり、心房細動自動検出感度、特異度、正確度は99.0%、98.9%、99.0%となります。更に、Generative Anniversary Networksを用い、ノイズを自動的に生成し、心電図質アクセスの自動解析アルゴリズムに学習させ、ノイズの検出感度、特異度、正確度は96.3%、94.8%、95.6%に改善しました。そして、心臓モデルも積極的に開発し、イオンチャネルを含むdiffusion reactionの二次元モデルを実現し、現在は三次元の心臓モデルを実装しています。 関連研究は国際、国内学会で発表し、高く評価されました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
人工知能を用いた心電図自動解析アルゴリズムを開発し、ニューラルネットワークを用いたノイズ自動生成技術を実現し、従来の方法より高い感度、特異度、正確度を得られました。心臓モデルの研究も順調に進みます。
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今後の研究の推進方策 |
まず、Generative Anniversary Networksを用いた不整脈心電図の自動生成アルゴリズムを開発し、心電図自動解析アルゴリズムに応用する予定です。そして、心臓モデルを用いたシミュレーションした心電図を用い、心電図自動解析アルゴリズムを改善する予定です。更に、臨床データを用い、自動解析アルゴリズムを評価する予定です。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画通りに助成金を使用する予定でしたが、旅費などのコントロールしにくい予算に対し、少額残金が残ってしまいました。残った助成金は来年度に打ち合わせのための出張に使用する予定です。
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