• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実施状況報告書

高再生能を持つ両生類における、体性幹細胞カタログの作成

研究課題

研究課題/領域番号 18K11544
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

伊藤 弓弦  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (30500079)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード再生 / 間葉系幹細胞 / 両生類 / 遺伝子
研究実績の概要

近年ヒト幹細胞を応用した再生医療研究が盛んに行われている。目的臓器・組織への分化誘導技術開発には大きな発展があるが、まだ3次元的な構造を再現するには至っていない。その理由の一つに、そもそも再生能が低い哺乳類の細胞を用いて、自前での器官再生研究を行うのには限界があることが考えられる。本申請研究では、上述の問題点を打破するため、我々哺乳類と同じ脊椎動物で有りながら高再生能を有する両生類を用い、その再生能を担うと考えられる体性幹細胞の性質に関して洗い直すことを目的として、初年度の研究を開始した。
近年の再生医療研究推進をうけ蓄積された、ヒト間葉系幹細胞や多能性幹細胞に関する知見を駆使し、両生類が有する体性幹細胞を理解し、体系化することで高再生能の実体解明を目指し、まずはアフリカツメガエル(Xenopus laevis)生体が有する間葉系幹細胞様細胞の単離培養をするための条件検討等を行った。通常哺乳類において間葉系幹細胞を樹立する際のプロトコールを元に、培養液を一般的な両生類細胞を培養する為の条件に変更し、生着率および増殖率が向上するように条件の最適化を行った。間葉系幹細胞様細胞のソースとしては、脊髄及び脂肪組織に関して検討し、網羅的遺伝子発現解析に耐えうる量のストック作製を進めた。
また、遺伝子発現解析の網羅性/簡便性を向上させるために、近年決定されたアフリカツメガエル全ゲノム情報を元にDNAマイクロアレイを新たに作製した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまで両生類間葉系幹細胞の樹立培養方法は殆ど確立されていないのが現状で有り、哺乳類でこれまで行われてきた間葉系幹細胞関連研究と同等のことを行うことはまだまだ難しい。

今後の研究の推進方策

アフリカツメガエルを用いて、哺乳類での間葉系幹細胞研究で必要なマーカーの解析を行うための方策としては、DNAマイクロアレイの網羅性向上を達成したことにより完了した。アフリカツメガエル間葉系幹細胞様細胞のストック作製に関しては、少量の細胞でも解析可能な解析系の向上も合わせて行うことにより、当初の実験計画通りの研究推進を進めるようにする。

次年度使用額が生じた理由

アフリカツメガエル間葉系幹細胞様細胞の樹立において、細胞数の確保が当初の予定通りに進まず、本来行うはずの網羅的遺伝子発現解析を全て行うことが出来なかった。前述の対応策を実施することにより、次年度に出来なかった解析も合わせて行うことにする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Roles of Xenopus chemokine ligand CXCLh (XCXCLh) in early embryogenesis.2018

    • 著者名/発表者名
      Goto T, Ito Y, Michiue T
    • 雑誌名

      Dev Growth Differ.

      巻: 60(4) ページ: 226-238

    • DOI

      10.1111/dgd.12432

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi