情報推薦に関する問題としてフィルターバブルがあげられる.これは,Pariserが主張している,ユーザが接する情報の範囲に対する個人化技術の問題である.推薦アルゴリズムなどの個人化技術によって,知らず知らずのうちにユーザが感心を寄せる特定領域の情報にしかアクセスしなくなる問題である.このような状態になると,感心領域外の新たな情報取得機会が失われるなどユーザの意思決定に対して少なくない影響を与えてしまうことを指摘している. この問題に対し,本研究成果は(1)推薦結果の多様性に寄与し,(2)推薦根拠が利用者にわかり,(3)ユーザが推薦の方向性を入力可能な形で提供するための知見を得ることに貢献した.
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