研究課題/領域番号 |
18K11555
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研究機関 | 公立諏訪東京理科大学 |
研究代表者 |
宮部 真衣 公立諏訪東京理科大学, 工学部, 講師 (00613499)
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研究分担者 |
四方 朱子 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 非常勤講師 (90747883)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 飲食情報 / シズルワード / 地域 / 異言語 / ソーシャルメディア |
研究実績の概要 |
本研究は,訪日外国人旅行者の飲食における満足度向上のため,外国人旅行者が理解しやすい形で,日本各地の多様な飲食物の“おいしさ”に関する情報(シズル情報)を提供する手法を構築することを目指したものである.飲食物のおいしさに関する情報は,飲食の欲求を喚起する言葉(シズルワード)などを用いて,消費者をはじめとする様々な人々により,インターネット上の口コミサイトやSNSなどに投稿されている.近年,日本では旅行者招致の動きの活発化により,訪日外国人旅行者の受入環境整備が急務となっている.そこで,外国人旅行者の消費行動第一位である“飲食”に注目し,外国人旅行者を含む,多様なユーザに対し,満足度の高い飲食体験を支援する手法を構築する. 本研究では,飲食物のおいしさを喚起させる言語表現である“シズルワード”に着目し,従来提供されている単なる提供メニューの情報などにとどまらない細やかな味覚情報の提供や,文化背景の違いなどにも考慮した,飲食物のおいしさ情報(シズル情報)を,理解しやすい形で提供する手法を検討する.2019年度は,分析データにおける飲食物の特徴的シズル情報についての分析(STEP 2)に取り組んだ. 分析データ(マイクロブログの一つであるTwitterに投稿されたツ イート)をもとに,地域の特徴が表れる可能性のある郷土料理を対象に,どのような特徴が表れるのか,飲食物のおいしさを喚起させる言語表現(シズルワード)を含む情報,およびそれ以外の特徴にどのようなものがあるのかを調査した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度は,分析データにおける特徴分析(STEP 2)への着手を行った.2018年度の分析結果をもとに,地域の特徴が表れる可能性のある郷土料理を対象にした分析を行った.分析の結果,郷土料理に関するテキストには,特定の分類のシズルワードや特徴的な表現が含まれ得ることを確認した.また,シズルワードをもとに郷土料理の味を想起させることが容易になる可能性があることを確認した.次年度は,さらなる分析を進め,シズル情報を適切に提供するための手法の検討を進める予定である.
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今後の研究の推進方策 |
2019年度までに実施した分析結果をもとに,継続して飲食物の特徴的な情報表現についての分析を進める.また,分析により得られた結果をもとに,シズル情報をわかりやすくかつ簡便に提供する手法の検討を行い,提案手法の効果についての評価実験を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は,マイクロブログデータを用いた特徴分析を実施した.データの分析にあたり,当初人手での分類作業等を想定した謝金やデータ分析のための物品費の使用を想定していたが,大規模なデータ分類ではなく,細やかな内容を書くンしながらの分析となったため,当該助成金が生じることとなった.次年度は,今年度生じた次年度使用額を翌年度助成金と併せて,今年度進めた分析に基づいた人手でのデータ評価等の実施において用いる予定である.
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