研究実績の概要 |
Web上では、時々刻々膨大な量のコンテンツ (1分間にTwitter では45万以上のツイート, Youtube では400時間以上の動画が投稿されている) が生まれている。この中でも、人々に注目されるコンテンツはほんの一部である。本研究では、ソーシャルメディアに着目し、「将来のトレンド (Twitter におけるハッシュタグの流行など) を予測できるのか?」 という問いを設定して研究を進める。 2019年度は、インターネット上で生じるトレンドについての時系列モデルを構築するため、以下の2つの研究を進めた。 1) 共同研究者である Przemyslaw A. Grabowicz博士 (マサチューセッツ大, 米国) が収集した大規模Twitterデータを分析した。前年度に開発した、ツイートデータから自動的にトピック分類を行い、それぞれのトピックトレンドを抽出した。その後、ユーザがどのようなトピックを投稿するのかについての分析を進めた。得られた結果を論文にまとめ、学術誌に投稿した。 2) Wikipedia ページへのアクセス数は、インターネット上における人々の興味 (Wikipedia に書かれた項目についての興味) についての指標である。過去の研究 (Althoff et al., 2013; Yoshida et al., 2015) により、Wikipedia のアクセス数はTwitter活動やGoogle検索クエリなどと相関することがで示されている。私は、共同研究者である Patrick Gildersleve 氏 (オックスフォード大, 英国) が収集したWikipedia データを分析し、Wikipedia 閲覧数の時系列モデル構築に着手した。
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