研究課題
本研究の目的は、初期段階から品質に着目しながらプログラミングを学べる学習コンテンツ・学習支援システムを開発することである。本研究の主な点は、学習項目の整理・学習マップ・視覚化/フィードバックに基づく学習支援の実現になる。前年度のPDCAの結果を受けて,令和3年度は,想定している品質特性のひとつであるテスト容易性について,提案システムを用いた学習活動ログの分析に基づく改善を行い,フィードバックのタイミングとフィードバック内容を改善すると共に,教材の拡充を行った.また,学習フローを詳細化し,事前レベルの異なる学習者に対応できるようにした.教材の拡充に伴い,テスト容易性を対象とした提案システムをWeb公開し,外部から利用できる環境を整えた.また,前年度から顕著になった授業環境・学習環境の変化を受けて,学習者の行き詰まりを検出・分析し,適切な学習への誘導するアーキテクチャを,対面を前提とした授業環境から,オンライン・オンデマンドでも活用できるように再設計を行った.特にオンデマンド環境においては,対面・オンライン環境とは異なり,教師の対応可能時間と個々の学習者の学習時間が異なることから,従来のある時点の情報を集約・分析して教師に提案するアーキテクチャから,各学習者の学習状況の観測データを時間軸で分析して用いるアーキテクチャへと改善を行い,提案システムに実装,観測能力の評価を行うことができた.こちらのシステムの拡張についても,今後のより広い範囲の実践現場への導入とPDCAへの準備が整ったと考えられる.
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