研究課題/領域番号 |
18K11572
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
佐野 雅彦 徳島大学, 情報センター, 准教授 (00274259)
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研究分担者 |
上田 哲史 徳島大学, 情報センター, 教授 (00243733)
松浦 健二 徳島大学, 情報センター, 教授 (10363136)
大平 健司 大阪大学, 情報推進本部, 准教授 (40515326)
谷岡 広樹 徳島大学, 情報センター, 講師 (90785106)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 研究成果物分類 / 研究分野分類 / 議事録検索効率化 |
研究実績の概要 |
①R2年度までに構築・改良してきた,オープンソースのeポートフォリオシステムMaharaを機能拡張した「研究成果物蓄積システム」において,その課題であった,研究成果物分類種類の追加とその分類の自動判定について改善を図った。以前は,研究成果物に対するメタ情報は手作業登録が必要であったが,そのメタ情報のうち研究成果物の種類(例:論文,スライド,議事録,実験データ等)を自動分類し,効率化を図る。成果物から自動抽出されたテキスト情報から特徴語を抽出して自動分類する。自動分類の手法として,計算量を抑えつつ複数の手法で比較し,一定水準の分類結果を得た。 ②先行研究課題における成果を活用した「KAKENを用いた研究動向の把握支援」においては,先行研究ではその対象期間が2018年度までであったものを,2018年度から変更された区分体系を踏まえて拡張し,継続的な動向把握を可能とすることを目的とした。旧区分(2018年度以前)と新区分(2018年度以降)間の関連度を計算して再分類することにより,時系列的に連続した動向把握を可能とするものである。その分類方法の被験者評価により,対象範囲は限定されるが良好な結果を得た。 ③本研究課題において開発した「ゼミ議事録蓄積システム(R1年度)」では,発言内容の検索や追跡機能に課題があった。今回,議事録検索において効率的かつ横断的に検索するために機能拡張を行った。ゼミ議事録の発言記録を形態素解析しておき,検索語句との類似度から関連発言記録を抽出する。これにより,類似語句を含めた横断的検索により検索時間の短縮を図った。 ④本研究課題の派生研究として,「遠隔授業・ゼミにおける視線分析に関する一検討」を行った。本研究は遠隔授業や遠隔ゼミにおいて,参加者の視線分析から,参加者の理解支援のための入力情報とするもので,本件課題である「持続的研究の効率化を支援」するものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①については分類判別は行ったが,運用システムに適用してメタ情報(分類)の自動付与化には至っておらず,また,適用システムの種類に対する依存度を抑えたメタ情報付与方法として汎化させる必要がある。これは,他のシステム等への応用を想定したものである。 ②については,時系列的な取り扱いを可能としたが,キーワード等から関連する分野候補を抽出する過程においてその精度および手法に課題がある。 ③については,その機能をモジュール化し①の成果と統合して一体化システムとして稼働させる部分が残されている。
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今後の研究の推進方策 |
不足する機能の実装ならびにこれまでに構築した機能及び蓄積された成果物を用いて一体化した運用により評価を行う。具体的には,分散開発・評価された各機能を統合し,その効果を測定する。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由:学会発表等がオンライン会議となり旅費等が削減され余剰が発生した。また,研究初期に購入した機器が老朽化してきたため更新を予定していたが,半導体不足に等より更新等に支障が生じたため。 計画:遅れている機器更新を実施の他,他の費目も含めて使用する予定である。
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