研究課題/領域番号 |
18K11586
|
研究機関 | 東京工芸大学 |
研究代表者 |
東本 崇仁 東京工芸大学, 工学部, 准教授 (10508435)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | プログラミング学習 / Computational Thinking / 問題解決能力 / 構造的理解 / 知識の部品化 |
研究実績の概要 |
本年度は,研究期間中に行うことを予定している次の項目のうち[(i)部品の段階的拡張を支援する学習支援システムの開発(プロトタイプ完成済),(ii)上記学 習支援システムの部品的思考の態度や能力の育成の評価(一部実施済み),(iii)処理と振る舞いの関係づけ支援システム(プロトタイプ完成済),(iv)プログラミングにおける課題の構造化(マイクロワールドグラフをベースとする),(v)構造化した課題の実装および適応的な課題系列の生成の確認,(vi)評価実験 (実験室環境および実践)による効果検証],令和元年度(申請書では平成31年度)に行うことを予定していた,課題の構造化の発展を行い,様々なソートを包含した課題の構造を作成した.さらに,(iii)の発展形として,研究を進めるうえで明らかになった機能と振舞い,振舞いと構造を関係づけるための問題解決モデルが新たに明らかになり,その支援システムの着手も行った.これは令和2年度(旧平成32年度)に予定していた(vi)統合システムの足掛かりとなるシステムであった.さらに,当初予定していた(v)課題系列の生成について,実際の大学の授業において系列の有効性についての評価を行い,その有効性の確認まで遂行できた.さらに,新たに問題文や要求分の分析に関する学習支援システムの研究や,既存の部品の読み取りと活用方法についての研究も遂行中であり,本課題に大きく関与する成果を上げている最中である.本業績について,国際会議1本,国内学術論文1本の成果を上げており,国内外にその成果を明らかにできたといえる.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究実績にも記載したように,研究を進めるうえでモデルの精緻化が行え,本研究の意義と目指すところが明らかになったことで,当初よりシステムの開発が早まったため.
|
今後の研究の推進方策 |
現時点では予定より進行しており,最終年度に予定している統合システムの着手に既に進行している. 現状はシステムの完成も近く,この統合支援システムの開発と評価を行う.特に申請者は大学の授業においてJavaプログラミングやオブジェクト指向プログラミングを担当しており,授業実践の場においてもその効果を得ることを予定している. さらに,大学以外の教育機関においてもこの活用を考えており,現職の教師と調整中である.
|
次年度使用額が生じた理由 |
年度末に予定していたいくつかの国内出張が新型コロナウイルスの関係で非開催となったため. 現時点でも新型コロナウイルスの影響によりオンライン開催などへの変更が行われているため当初の予定と変更が生じる可能性があるが,差額については評価実験の被験者への謝金や実験結果の分析のための謝金に用いる,高性能のPCを購入するなどにより研究の円滑な遂行に臨機応変に使用していく.
|