研究課題
本年度は,研究期間中に行うことを予定している次の項目のうち[(i)部品の段階的拡張を支援する学習支援システムの開発(プロトタイプ完成済),(ii)上記学習支援システムの部品的思考の態度や能力の育成の評価(一部実施済み),(iii)処理と振る舞いの関係づけ支援システム(プロトタイプ完成済),(iv)プログラミングにおける課題の構造化(マイクロワールドグラフをベースとする),(v)構造化した課題の実装および適応的な課題系列の生成の確認,(vi)評価実験(実験室環境および実践)による効果検証],令和2年度(申請書では平成32年度)に行うことを予定していた,(vi)これらを統合したシステムを開発し,研究代表者が担当する情報系科目における実践を行った.具体的には,令和元年度に開発を行った機能とふるまいの関連付けの理解のためのフィードバックメッセージを,通常の誤り個所の指摘と比べて,どちらのほうが良いかを情報系科目の学生100名程度相手に評価をし,本システムにより生成されるメッセージのほうが学習に有益であることを確認した.本成果は,国際会議1件,国内学術論文1本の成果として掲載された.さらに,本システムの活用を通して,個々の学習者の行き詰まり要因に違いがあることが判明したため,当初の予定を超えて研究を進めた.研究としては,学習者モデルの新規構築である.学習者の行き詰まり要因として,学習者の知識不足(知識が足りないため問題が解けない)とリソース不足(知識はあるが組み合わせるためのリソースが不足していて解けない)を定義し,学習者の状態に基づいて支援の方法を変更する適応的な学習支援システムを開発し,評価した.本内容については既に国内研究会にて発表を行っており,また2021年は国際会議での発表も行う(採択済み).
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 2件)
電子情報通信学会論文誌 D
巻: J104-D ページ: -
10.14923/transinfj.2020JDL8020
人工知能学会論文誌
巻: 35 ページ: C-J82_1-17
10.1527/tjsai.35-5_C-J82
巻: J103-D ページ: 644-647
10.14923/transinfj.2020JDL8002