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2021 年度 実施状況報告書

P.ブーレーズ「レポン」の仮想空間リアリゼーション

研究課題

研究課題/領域番号 18K11605
研究機関国立音楽大学

研究代表者

今井 慎太郎  国立音楽大学, 音楽学部, 准教授 (80439554)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード立体音響 / 空間音響 / イマーシブオーディオ / レポン / ブーレーズ
研究実績の概要

最終の研究成果となる、対象楽曲を仮想空間における自由な位置で聴取できるソフトウェアの開発を、引き続き行った。プログラミング環境のCycling ’74 Maxを用い、仮想空間に配置したマルチチャンネルオーディオ(マイクアレイ)について、インタラクティブなリアルタイム・バイノーラルミキシングを行うシステムの実装をほぼ完了した。仮想空間の中央で円状に配置されるアンサンブルのマイクアレイについて、すべてのオーディオを有効にして距離減衰のパラメータでミックスバランスを調整するのではなく、聴取位置から見て円の反対側にあるものは、完全にマスキングするのが有効であることが分かった。システムを通して聴取した際に顕在化する、エレクトロニクスパートを含む対象楽曲音源の音楽的また音響的な瑕疵について、修正を行った。また同プログラミング環境の 「Jitter」を活用し、仮想空間における聴取位置の視覚的なフィードバックを提供するシステムのベースを実装した。聴取位置について、円周上を移動する簡易モードと、音場を自由に移動できるモードを作成した。聴感上有効であるマルチチャンネルオーディオの数とフォーマットについて、検証と最適化を行った。
一方で、このところ音楽ストリーミングサービス等において、空間オーディオを利用したコンシューマ・ソフトが徐々に現れるようになったため、手法の調査や試聴、また自身のシステムとの比較検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

感染症禍により延期されていたさまざまなプロジェクトや実行委員を務める国際会議が2021年度に集中的に実施され、研究のためのスケジュールについて変更せざるを得なくなり、割けるエフォートも減少した。以上の理由により、研究期間の延長を余儀なくされた。

今後の研究の推進方策

研究成果となるソフトウェアについて、オーディオの最終調整を施し、ユーザーインターフェースを整えて開発を完了させる。また第三者による検証と評価を受ける。研究報告をまとめ、学会発表を行うとともに、ソフトウェアをインターネットにて一般公開する。

次年度使用額が生じた理由

感染症禍により延期されていたさまざまなプロジェクトや実行委員を務める国際会議が2021年度に集中的に実施され、研究のためのスケジュールについて変更せざるを得なくなり、割けるエフォートも減少した。以上の理由により、研究期間の延長を余儀なくされたため、次年度使用額が生じた。

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公開日: 2022-12-28  

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