研究課題
基盤研究(C)
本研究では、ミャンマー産チーク試料について、年輪幅とセルロース酸素同位体比を計測し、気象データと比較することにより、古気候指標としての信頼度を総合的に評価し、ミャンマーでの高時間解像度な気候・環境変動を定量的に復元するための基盤を確立することを目指した。年輪データと気象データの相関解析の結果、、チークの年輪幅は雨季降水量の指標として有用で、酸素同位体比は降水起源の情報を有している可能性を示唆することができた。
地球化学
人口稠密で モンスーンによる降水に依存しているアジアにおいて、過去のモンスーン変動をより詳細に理解することは極めて重要である。このため、近年 樹木年輪による古気候研究が精力的に行われてきたが、政治的に不安定であったミャンマーでは、これらの研究は限られてきた。本研究では、ミャンマーにおけるチークの年輪研究から降水に関する新知見を得られたことで、ミャンマーと広域のモンスーンアジアにおける水文気候の時空変動像の理解深化に資する。