生活リズムの乱れの放射線リスクへの関与を評価し光周期の放射線影響における役割を明らかにすることを目的とし、1日の光周期時間を変えて飼育し時差ボケ状態を生じさせるマウス実験系を用いた。光を浴びることでその生成が抑制され生体内のリズムを司っているメラトニン生成が認められるマウス系統と認められていない系統マウスでの、生活リズム変化を生じた状態での放射線影響の修飾効果を分子レベルで解析した。時差ボケは放射線影響を分子レベルで修飾し、日周性を持った放射線照射後の持続的な変化がみられた抗酸化機能を持つ代謝因子の変化など興味深い知見を得た。今後は見出された因子を手掛かりに検証していく必要がある。
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