研究課題/領域番号 |
18K11655
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
長江 真樹 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 教授 (00315227)
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研究分担者 |
高尾 雄二 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 教授 (20206709)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 環境ホルモン / 内分泌かく乱 / バイオマーカー / 二次性徴 / メダカ |
研究成果の概要 |
目的:化学物質の持つ内分泌かく乱作用、特に男性ホルモン作用および女性ホルモン作用の両方を、同一生物(メダカ)を用いて外部形態から比較的簡便に検出可能な試験法を確立すること、およびその基礎的知見を得ること。 結果:メダカ尻鰭の雌特異的二次性徴形質である「鰭条先端分枝」に着目し、本形質が女性ホルモン特異的に形成誘導され、その形成数および形成進行の女性ホルモン濃度依存性が認められた。 結論:既に知られている、メダカ尻鰭の雄特異的二次性徴形質(乳頭状小突起)との併用により、上記目的を達成するメダカを用いた新規な生物試験法確立の目処が立つとともに、それを支持する基礎的知見が整備された。
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自由記述の分野 |
環境毒性学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水環境における化学物質汚染の深刻化・多様化により、それが生態系に及ぼすリスクが増大している。化学物質の排水規制や環境中濃度規制に向けて、生物影響の把握が求められている。 本研究では、化学物質の持つ生物影響のうち、内分泌かく乱作用に焦点を絞り、試験生物として有用なメダカの二次性徴形質に着目し、それらを利用した新たな化学物質の性ホルモンかく乱作用を検出するための試験法確立を目指して基礎的知見を集積した。得られた結果は、試験法確立の基盤となり得る有効性を保持しており、新規試験法確立の目処が立った。本研究の成果は、化学物質の生物リスク評価分野に貢献できる点で学術的および社会的意義を備えるものである。
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