研究課題/領域番号 |
18K11658
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
溝口 出 東京医科大学, 医学部, 講師 (00569527)
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研究分担者 |
善本 隆之 東京医科大学, 医学部, 教授 (80202406)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 感作性評価法 / 動物実験代替法 / 呼吸器感作性 / 皮膚感作性 / Th2反応 |
研究成果の概要 |
最近、我々は、ヒト気道上皮細胞株と末梢血単球由来未成熟樹状細胞(DC)、線維芽細胞株の3種類の細胞を用いて、気道上皮組織を模倣した新しい3次元DC共培養系を構築し、2型ヘルパーCD4+T細胞分化誘導に重要な副刺激分子OX40 ligandのmRNA発現増強を指標に、呼吸器と皮膚感作性化学物質の識別が可能であることを見出した。本研究では、さらにそこへ、ナイーブCD4+T細胞を加えて、感作性の有害性発現経路のKey event 4であるT細胞を指標にした新しい2ステップの3次元DC/T共培養系を開発し、この系を用いてT細胞でのIL-4発現増強を指標に両者の識別が可能である可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
免疫毒性
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
化学物質の感作性試験法には、近年、動物を使わない代替法の開発が急務となっている。感作性化学物質には、呼吸器と皮膚感作性の2種類あり、両者に対して講ずるべき危機管理対策のレベルが全く異なるにも関わらず、既存のin vitro感作性評価法では、両者を見分けることができない。また、これまでに、感作性の有害性発現経路のKey event 4のT細胞を指標にした代替試験法は開発されていない。本研究により、T細胞でのIL-4発現を指標に呼吸器と皮膚感作性を識別する樹状細胞とT細胞の3次元共培養系の開発の可能性が示唆され、さらに汎用性の高い系ができれば、産業界への影響は多大でその社会的意義も大きい。
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