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2022 年度 実績報告書

包括的エピジェネティック変異原検出系の次世代化とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K11661
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

杉山 圭一  国立医薬品食品衛生研究所, 変異遺伝部, 部長 (80356237)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワードエピジェネティック / 化学物質
研究実績の概要

本研究の基盤となる研究代表者が独自に開発した「FLO assay」とは、真核微生物である出芽酵母が示す凝集反応を指標に、発がんに関わると予想されるエピジェネティック制御撹乱物質を検出できる可能性のあるバイオアッセイである。凝集に関わるFLO1遺伝子がエピジェネティック制御に対して可塑性を保持した状態で転写制御を受けることが、この試験系の成立基盤となる。これまでに、主要なエピジェネティック制御となるDNAメチル化とヒストン修飾の両制御に関してFLO1遺伝子は応答することを見出してはいるものの、現時点で野生型FLO1プロモーターと比較しこれらエピジェネティック修飾剤に対して感度が明確に高まった変異型のプロモーター配列の取得には至ってはいない。感度の上昇により精度向上が期待できることから、最終的な妥当性検証が円滑に進むと予想したが、良好な感度を示す改変型配列の同定には従来の変異導入手法では困難であることが示唆された。進化の過程を経た野生型FLO1プロモーター配列は、エピジェネティック制御を活用し各種環境変化に応答する上で高度にチューニングされており、その最適化が特定のエピジェネティック修飾剤に対し高感度に応答する配列取得を困難とした可能性があると考える。また、今回の検討結果は、複数のエピジェネティック制御下にあるプロモーター配列の改変には、それらの相互作用も考慮した新たなコンセプトで検討する必要性を示したものとも捉えることができる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Bisphenol-A reduces DNA methylation after metabolic activation2022

    • 著者名/発表者名
      Sugiyama Kei-ichi、Kinoshita Mawo、Gruz Petr、Kasamatsu Toshio、Honma Masamitsu
    • 雑誌名

      Genes and Environment

      巻: 44 ページ: 1-8

    • DOI

      10.1186/s41021-022-00249-y

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ゲノム不安定性から見た食品の安全性2022

    • 著者名/発表者名
      杉山圭一
    • 学会等名
      第42回日本食品・機械研究会年次大会
    • 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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