生態系サービスとしての利用価値は高いにもかかわらず,山菜は資源としてあまり活かされていない.その理由は,山菜の撹乱応答を調べた研究は少なく,どのような撹乱がどのような条件で加わると山菜の生産性が向上するかについて解明されていないからである.本研究は,これまで培われてきた基礎生態学の知見やアプローチを用いて,山菜における人為的撹乱(人による収穫の影響)を科学的に調査し,収穫に応じて山菜の生産性は強化されうることを明らかにした.本研究の成果は森林に眠る山菜資源の有効な活用法を見つけだし,新たな産業基盤を生み出す契機になると期待している.
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