研究課題/領域番号 |
18K11726
|
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
倉田 健悟 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 准教授 (40325246)
|
研究分担者 |
南 憲吏 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 助教 (50793915)
伊達 勇介 米子工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80505537)
藤井 貴敏 米子工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (40649216) [辞退]
須崎 萌実 米子工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (40782074)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 汽水域生態系 / 海藻類 / オゴノリ類 / 底生生物 / 中海 / 現存量 / 自然再生 / 生態系サービス |
研究実績の概要 |
過年度より継続している中海での海藻類の刈り取り事業について、引き続き中海でのオゴノリ類の生育状況のモニタリングと、刈り取りによる生物群集へ及ぼす影響を明らかにするための調査研究を実施する。しかし、2020年度前半は社会経済活動が制限される中、具体的に実施することが困難な状況に陥ったが、11月の野外調査を実施し、次年度への見通しを立てることができた。 2020年11月に中海の江島南側の水域で野外調査を行った。これまで、スキューバダイバーによるオゴノリ類と堆積物試料の採集を行ってきた。オゴノリ類の分布はパッチ状であることがこれまでの調査から分かっているため、現場での現存量の推定が難しいことが課題であった。また、スキューバダイバーによる作業は準備に大きな労力がかかること、1日の調査日に潜水できる回数が限られること、潜水調査を含む調査計画について海上保安部から許可を得る必要がある、といった問題もあった。 そこで、スキューバダイバーが方形枠によって試料を採集する方法、船上からスミスマッキンタイヤ型採泥器で堆積物を採集してオゴノリ類の現存量を測定する方法、水中カメラを用いて湖底付近の状況を撮影し、画像からオゴノリ類の被度等を推定する方法、の3者を比較することを目的として、調査を実施した。 持ち帰った試料を分析し、オゴノリ類の現存量を比較したところ、スキューバによる採集と採泥器による採集では、値に大きな乖離があった。スキューバダイバーは方形枠を設定する際、オゴノリ類がある場所を選択する一方、採泥器は船上から無作為に投下するため、両者による採集方法では、パッチ状に分布するオゴノリ類の現存量を推定する値の差が大きくなると言える。現在、水中カメラによる撮影から、オゴノリ類の被度や現存量の推定が可能になるように方法を検討中である。
|