研究課題/領域番号 |
18K11734
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
亀山 哲 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物多様性領域, 主幹研究員 (80332237)
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研究分担者 |
今藤 夏子 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 主任研究員 (10414369)
松崎 慎一郎 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 主任研究員 (40548773)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ニホンウナギ / 絶滅危惧種 / 淡水魚 / 環境DNA / 生息地評価 / GIS / 森里海 / 自然共生 |
研究成果の概要 |
本研究では瀬戸内海に流入する一級河川(20水系)を対象とし、環境DNA分析を用いて網羅的な淡水魚類相の実態調査と生息地の環境評価を行った。特に環境指標生物としてニホンウナギ(Anguilla japonica)注目し、回遊経路上の阻害要因となっている構造物を特定した。また、その阻害地点を起点とし、上流と下流の魚類相の多様性と生息地を評価した。次に我々の評価基準を基に、改修候補地点の優先順位付けを行った。これからの結果を基に、ニホンウナギを始めとする回遊性魚類資源の安定的維持と回復について多様な知見を得、情報発信を行った。最終的に、本研究の成果を社会実装して回遊魚類の生息適地の再生を支援した。
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自由記述の分野 |
環境動態解析
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、海域での回遊経路の解明や完全養殖技術の確立の陰で盲点であった、陸域(流域圏)におけるウナギ類の回遊環境の回復と生息地再生に正面から取り組んだ点である。 回遊性魚類の代表的な指標種であり水産的価値の高いウナギ類は、国内のみならず台湾や欧州でも激減中である。また現時点では、シラスウナギの捕獲量制限や流通量の透明化も十分とは言えない。これらの資源管理体制の遅れは国際的にも問題視されており、日本には迅速かつ具体的な資源回復のための対応が求められている。本研究は環境DNA分析が持つ高感度特性を最大限活用し、その広域的な空間評価をGISによって視覚的化した点に特に社会的意義が大きい。
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