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2018 年度 実施状況報告書

低炭素化浄化槽実現のためのマイクロバブルとプラズマの融合による促進酸化法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K11743
研究機関佐世保工業高等専門学校

研究代表者

松山 史憲  佐世保工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (30435482)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードマイクロバブル / 液中放電 / 促進酸化法 / プラズマ / 水質浄化
研究実績の概要

本研究では家庭用浄化槽の低炭素化を実現するために,液体中の微細気泡へプラズマを形成し,生成した化学種を利用して有機物の分解を行う,新たな促進酸化法の確立を目指している.
本年度の成果としては以下の3点である.: (1)流体混合装置内部構造の改良,(2) 気泡径と印加電圧がプラズマ形成に及ぼす影響調査,(3)気体物性の違いが分解処理に及ぼす影響調査
(1)流体混合装置内部構造を多孔質式からバネ式へ変更を行った.自吸空気流量・発生する気泡径・DO改善能力を評価項目として性能比較を行ったが,製作が容易となるとともに,既存の装置と同程度の性能を有していることが確認された.また,本実験体系では放電電極間距離は1mmが妥当であることが確認された.
(2)液体中の微細気泡への安定したプラズマ形成条件を調査する為に,気泡径と印加電圧についてそれぞれ実験を行った.本研究で用いている流体混合装置では,供給する気体と液体の流量を調整する事で,発生する気泡径の調整が可能である.2018年度は主に供給する気体の量を調整する事で気泡径がプラズマ形成に及ぼす影響を調査し,気泡径が小さすぎると酸化処理が遅くなることが分かった.また,印加電圧については,電圧の高さよりも放電回数が支配的に酸化処理へ影響することが明らかとなった.
(3)供給する気体の種類を3種類(空気・窒素・酸素)に変えて酸化処理へ及ぼす影響を調査した.処理効率としては,酸素,空気,窒素の順に良く,気体中の酸素量に応じて処理速度が速くなることが明らかとなった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2018年度の研究計画は,気泡直径と気泡量がプラズマ生成と分解反応速度に及ぼす影響調査であり,研究実績に記したとおり,概ね計画通りである.

今後の研究の推進方策

2018年度の実績をもとに,酸化分解処理速度に対する気泡径や印加電圧のより優位な条件を明らかにする.また,液中プラズマの分光計測や溶液の吸光度測定により,2018年度の計画である,プラズマ形成により生成した物質の定量的な評価,供給する気体・液体の物性値の組み合わせがプラズマ生成や酸化分解反応処理に及ぼす影響を調査する.

次年度使用額が生じた理由

今年度に購入を予定していた分光システムについては,測定の内容や条件を精査する事で,当初の予定よりも購入費用を抑えることが出来た.一方で購入を予定していたオシロスコープについては,測定精度と本実験体系及び実験条件のすり合わせに予想以上に時間を要してしまった為,年度をまたいでしまった.
また,翌年度は,ハイスピードカメラを購入予定にしているが,より高精度な撮影を行う為に倍率を調整するレンズを合わせて購入する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 気液界面放電を伴うマイクロバブル発生装置に関する研究2019

    • 著者名/発表者名
      梅﨑 智暉,松山 史憲,中島 賢治,城野 祐生
    • 学会等名
      日本機械学会 九州支部 九州学生会第50回学生員卒業研究発表会

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公開日: 2019-12-27  

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