| 研究課題/領域番号 |
18K11766
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| 研究機関 | 立命館大学 |
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研究代表者 |
南 慎二郎 立命館大学, 政策科学部, 授業担当講師 (80584961)
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| 研究分担者 |
森 裕之 立命館大学, 政策科学部, 教授 (40253330)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 環境マネジメント / 行動経済学 / 制度経済学 / アスベスト災害 / 内部集積不利益 / 社会的費用 / リスクコミュニケーション |
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| 研究実績の概要 |
本研究は地域単位での経済・社会を対象として、社会的災害を発生させる短期的な損得勘定や費用回避の選択行動を抑制し、将来的な生活安定・向上と社会的災害防止を両立させて社会厚生を高めうる環境マネジメントを構築することを目標として、その政策的合意形成と政策実行の方策を明らかにすることが目的である。
最終年度の取組として、これまでの研究調査活動に基づき、アスベスト災害を典型例としての社会的災害対策の政策手法についての理論的考察と事例分析のとりまとめを進めてきた。理論的考察については行動経済学や制度経済学の知見による人間心理や社会状態・集団組織の側面に着目しての経済的・教育的手法を重視してきており、特に個人や組織の交流によって好ましい結果に導くための政策手法であるリスクコミュニケーションを軸として取り扱うものである。
そして、リスクコミュニケーションを実践的に取り組んでアスベスト対策を推進している地方自治体の事例の考察・分析については、全国の自治体においてアスベスト対策の法規制の強化を背景として住民や工事業者向けのリスク・コミュニケーション活動が活発化してきている。中でも特に注目すべき事例として東京都の旧築地市場の解体工事が挙げられる。本事例は大規模公共施設の解体として、発注者かつ規制側である自治体が率先してアスベスト除去時の飛散防止のルール設定や指導を継続的に行うことで、受注業者とのアスベスト対策徹底を共通認識とする関係を構築していっており、リスクコミュニケーションの実践により予算的制約の中でも有効な対策を取り組める、そのあり方を示したグッド・プラクティスとして位置づけられる。
当然ながら、こういった地域環境政策の取組や改善は継続的に求められるものである。また地域の経済循環やその質の向上についての研究は途上の段階にあり、今後の研究課題として継続的に取り組んでいく。
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