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2020 年度 実施状況報告書

フランコ体制下におけるバスク語復権の再検討ーバスク語教育の越境性の観点からー

研究課題

研究課題/領域番号 18K11774
研究機関東京外国語大学

研究代表者

萩尾 生  東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 教授 (10508419)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードバスク語 / 少数言語 / 通信教育 / 遠隔授業 / 言語復権 / フランコ体制
研究実績の概要

最終年度には、過去2年間に得られた知見を補強し実証すべく、アメリカ合衆国のアイダホ州およびネヴァダ州、さらにはスペイン・バスク自治州において、文献調査(所在が判明している紙媒体の一次資料の分析と、さらなる資料探索)と対面聴き取り調査(在外バスク系同胞が集って2020年度に開催される予定だったイベントにおける聴取)を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)のパンデミックが継続するなかで、いずれの調査計画も断念し、延期せざるを得なくなった。
昨年度までに収集した文献資料と音声資料の分析を継続したが、それ以上に、オンラインを駆使した情報・資料収集の可能性と今後の調査実現可能性を打診する調整作業に終始した1年であり、研究上の新たな進展は、ほとんど得ることができなかったと言わざるを得ない。
以上より、本研究の研究期間を1年間延長し、打開策ないしは代替策を模索することとした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響で、昨年度中に海外渡航することができなかったことが最大の理由である。このため、米国ネヴァダ大学バスク研究センター文書館に保管してある、まだ電子化されていない一次資料の調査ができなかったほか、昨年度7月末に米国アイダホ州で開催される予定だったバスク系同胞コミュニティのイベントが2年後に延期となったため、そこで実施する予定だった調査も実現不可能となった。

今後の研究の推進方策

上述のとおり、米国かスペインのどちらかに現地渡航して、一次資料に触れるか聴取を得ないと、研究が大きく進捗しない。このため、新型コロナウイルス感染症が収束しないかぎり、実証的な研究推進方策は困難だと思われる。代替案としては、すでに収集した文献資料と音声資料をもとにして、さらなる情報・資料を収集し、そこからフランコ体制下における通信教育制度の詳細を再構成していく作業まででもって、ひとまずの研究の区切りとすることが考えられる。

次年度使用額が生じた理由

繰り返し説明してきたとおり、新型コロナウイルス感染症の蔓延によって、当初予定どおり海外渡航を通した調査を遂行することができなかったことが、最大の理由である。
翌年度に海外渡航が可能となっていれば、当初計画を補うべく、そこに予算を投入する予定である。しかし、それが困難な場合は、オンラインによるさらなる情報資料収集、もしくはすでに入手済みの資料から導き出される結果を中間報告として英文投稿するための経費等に充当したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] External Projection of a “Minority Language”: Comparing Basque and Catalan with Spanish2020

    • 著者名/発表者名
      Sho HAGIO
    • 雑誌名

      『東京外国語大学論集 (Area and Culture Studies)』

      巻: 100 ページ: 43-64

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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