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2020 年度 実施状況報告書

カメルーンにおける定期市ネットワークの社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K11806
研究機関東京外国語大学

研究代表者

坂井 真紀子  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (70624112)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード定期市 / 野菜生産 / カメルーン / バイクタクシー
研究実績の概要

3年目の今年度は、定期市をめぐるさまざまな社会的アクター(生産者、卸売業者、野菜商、運搬業者、バイクタクシー業者、消費者など)の多様性とネットワーク構築の状況を明らかにすることを目標としており、2019年度に実施したバイクタクシー業者への調査を継続するとともに、そのほかの社会的アクターにも対象を広げて、聞き取り調査および仕事への随行調査などを予定していた。しかし、コロナ禍の影響でアフリカへの渡航が不可能となり、当初予定していた現地調査は据え置きとなった。そのため、今年度は目標を国内で行える文献研究に絞り、定期市を中心とした先行研究の見なおし、学術的基盤の強化、を行ってきた。特に、アフリカの定期市研究の古典であるBohannanとDaltonの "Markets in Africa"(1962) と、アフリカのみならずアジア、ラテンアメリカの定期市の事例を紹介したSmith (1978)Market-Place Trade - Periodic Markets, Hawkers, and Traders in Africa, Asia, and Latin America を中心に他地域の定期市事情等の整理を行い、カメルーン西部州の事例との比較の対象軸を明らかにすべく作業を継続している。さらに、2019年度に行ったカメルーン西部州チャン市におけるバイクタクシー業者を対象としたアンケートとインタビュー結果を基にして共著の執筆を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナ禍の影響による渡航中止で、予定していた現地調査が実施できなかった。

今後の研究の推進方策

2021年度も現地調査の見込みが立たないことから、さらに文献研究による基盤強化を進める予定である。予算繰り越しにより2022年に現地調査が実現する場合を想定し、今後のフィールド調査の準備を国内で進める。特に2年目に行った主要定期市の物流と人の流れを中心とするメカニズムの解明について、さらに調査を深める必要性がある。すでに終えているDschang(チャン)市の中央市場、周辺の3~4の小規模な市と野菜の生産地における生産者、仲買人、野菜商を対象としたアンケートとインタビューの調査結果をもとに、対象とする定期市(中心部x1、周辺部x3~5)を特定したのち、GPSによる地図の作成、出店状況、農産物を中心とした商品の種類と出荷量の計測方法のさらなる検討が必要になる。
渡航が引き続き難しい場合は、最終年度の総括として、既存の調査結果を十分吟味した上で国内での発表機会を積極的に作っていく。

次年度使用額が生じた理由

ひきつづきコロナ禍の影響で海外渡航が不可能になったため、予定していた現地でのフィールド調査が中止になった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] カメルーン英語圏の帰属をめぐる紛争の歴史2020

    • 著者名/発表者名
      坂井真紀子
    • 学会等名
      世界史セミナー(東京外国語大学・海外事情研究所)
  • [図書] Development and Subsistence in Globalising Africa Beyond The Dichotomy2021

    • 著者名/発表者名
      Motoki Takahashi, Shuichi Oyama Heriinjatovo Aime Ramiarison (ed.)
    • 総ページ数
      409
    • 出版者
      Langaa RPCIG
    • ISBN
      978-9956-551-57-6

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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