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2023 年度 実績報告書

カメルーンにおける定期市ネットワークの社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K11806
研究機関東京外国語大学

研究代表者

坂井 真紀子  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (70624112)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード定期市 / 野菜生産 / カメルーン西部州 / 伝統的首長領 / サブサハラアフリカ
研究実績の概要

本研究では、カメルーン西部州に現存する8日間周期のカレンダーに基づいて開催される定期市が、地域活性化に与える社会的影響を分析した。この研究の特徴の一つは、地域研究の古典的テーマであった定期市が、当時の予測に反してグローバル化の中で再活性しつつある事例を取り上げ、地域再生のキー概念として新たな意味づけを試みる点であった。さらに、各地域内の事例研究に閉じがちであった従来の地域研究を開放系へとシフトさせ、国際情勢や地域の政治動向とも絡めた複眼的分析を試みる点もその特徴の一つであった。しかし、2020年からコロナウィルスの世界的蔓延によって、現地調査が中止になり、中心となるチャン市以外の小規模な定期市への調査は不十分となった。2019年に定期市サイクルの活性化に貢献した重要なアクターであるバイクタクシーへの重点的なアンケートとインタビューが最後の現地調査である。だが、本研究の結果として、複数の社会的アクターへのインタビューをとおして重層的な成熟社会の姿の解明する端緒はつけることができたと考える。定期市を通し、社会階層の違い、稼ぎ出す現金の多少、活動規模、学歴などにかかわらず、誰もが同じ存在価値を持って生きることができる多様性社会のあり方の一片は少なくとも明らかにすることができた。最終年度には、過去のフィールド調査の際に撮りためた写真の記録を整理し、写真集報告書(英/仏語版)を作成した。
(Les Marches periodiques chez les Bamileke de l’ouest, Cameroun, Makiko SAKAI, TUFS, 2024)
この写真集は、現地調査の協力者に感謝の意を込めて手渡し、研究の成果を現地に還元する予定である。今年度には、日本語版の作成およびウェブ公開も計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 農村の人びととお金のかかわり:アフリカと日本にみる「共」の再編2024

    • 著者名/発表者名
      杉山祐子編
    • 総ページ数
      -
    • 出版者
      弘前大学学術出版会

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公開日: 2024-12-25  

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