研究実績の概要 |
2020年度は、国内調査とインドにおける調査にもとづいて、報告書の作成を行う予定であった。しかし、COVID-19の感染拡大により、インド調査は不可能となった。また、国内調査も制限された。そうしたなかで、文献調査と共同研究においては成果をあげることができた。それらは以下のとおりである。「生政治と同和行政・人権行政」(「部落解放研究」214号、2021年3月、4-25頁)および同誌に掲載されたラフル・シン「COVID-19がインドのダリトに与えた影響―カーストに基づく暴力と司法へのアクセス」、「逵田良善日記」の解読fである(「靖国・天皇制問題情報センター通信」197,199,200号)。また、国内調査については、三重県内の被差別部落での聞き取り調査を実行し、当地での研究会に参加することができた。あわせて県内の部落史についての文献調査を行うことができた。この調査と和泉市内の部落を舞台にした逵田良善日記調査をあわせて、被差別部落の生業とケガレ‐キヨメ体制が近代の部落においてはたしている役割についての整理をすすめることができた。さらに、被差別部落出身者の北米移民について、論考「部落出身者のハワイ・北米移民, 部落解放」797号( 21-31, 2020年)、また、招待講演として、「日本社会の地域差別」日本社会におけるサバルタン研究:東アジアの疎通と相生, 国際会議, 韓国外国語大学校(オンライン開催, 2021年)を行った。
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