| 研究課題/領域番号 |
18K11825
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| 研究機関 | 上智大学 |
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研究代表者 |
安達 祐子 上智大学, 外国語学部, 教授 (90449083)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | ロシア / ロシア企業 / 国家資本主義 / 非公式性 / 権威主義的資本主義 |
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は、近年拡大傾向にある「ステート・キャピタリズム（国家資本主義）」について、その台頭の背景と意義、およびそのメカニズムと影響を体系的に明らかにすることにある。主眼となるのは、国際社会で存在感を高めるロシアの事例の検証である。
資源大国ロシアにおける国家資本主義の台頭を、ソ連解体後に市場経済への体制転換過程で生成された政府と企業の間に機能する特有の相互浸透関係を軸として研究をすすめている。 具体的には(1)市場と政府の関係、(2)資源と企業の役割、(3)公式と非公式制度の連関という3点を中心に研究をすすめている。
ロシアの国家資本主義の支えとなるのが大企業、特に資源系の政府系(国営)企業である。大手資源企業とプーチン政権との関係にかんする分析を、引き続き発展させることができた。ロシア型経済システムにおける大企業の現況と課題を、国家による産業支配を中心に上記3点からも検討をおこなった。
研究実績として、政府による基幹企業支援や、企業システムと産業組織について研究成果(論文)を公表した。 また、研究計画に沿って各種研究会・学会で成果報告をおこなった。成果報告の中心テーマは、経済危機下におけるロシア政府と大企業のロシアの動向と課題。さらに、ロシアの大企業を率いるビジネス・エリートの役割についても考察を深めた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ問題の影響により、予定していたロシアへの渡航をみあわせざるを得なくなった。よって、成果をまとめるために必要としていた現地調査・ヒアリングを延期した。
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| 今後の研究の推進方策 |
引き続き、ステートキャピタリズムの概念をより精緻化させるなかで、「権威主義体制」と「国家資本主義」との関連を考察し、新興国経済の比較研究にむけての方法の検証をする。 予定していたロシアでの調査が不可能になってしまったため、可能な限りいかに効率的に遂行できるかをオンライン調査の可能性も含めて、今後の研究調査内容を固める。2022年2月のロシアによるウクライナ軍事侵攻をうけ、ロシア渡航も見通しが立ちにくくなった。現時点では先行き不透明であるため、引き続き柔軟に対応する予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナの影響により、予定していたロシアへの渡航が中止となり、その費用を次年度に繰り越すひつようが生じた。次年度の研究（現地調査・ヒアリング・資料収集など）を実施する際に、活用する計画である。
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