研究課題/領域番号 |
18K11830
|
研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
マカベンターイケダ マリア 京都産業大学, 経済学部, 准教授 (40388236)
|
研究分担者 |
青田 良介 兵庫県立大学, 減災復興政策研究科, 教授 (30598107)
馬場 美智子 兵庫県立大学, 減災復興政策研究科, 教授 (40360383)
加藤 恵正 兵庫県立大学, 減災復興政策研究科, 教授 (80161131)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | Disaster resilience / Disaster management / Post-Haiyan Leyte / Build back better / Poverty / self-help / mutual assistance / government support |
研究実績の概要 |
フィリピンレイテ島で研究テーマに基づくフィールドワークを実施し、海外の学会での発表を経て2種類の共同論文を発行することができている。 研究代表者は2019年9月にベルリンのフンボルト大学で開催された第10回 ヨーロッパ東南アジア学会EuroSEAS 研究大会にてレイテ島での災害復興の取組に関する発表を行った。続いて研究分担者と同年9月にイタリアで開催された「第6回 International Conference on Disaster Management and Human Health Risk」 で住民の災害リスクに関する認識に関する発表を行い、学会での討議等を踏まえて作成した共同論文「Building back better with Vulnerability: Post-Haiyan reflections on Risk Perception」と「The Importance of Self-help and Mutual assistance among Migrants during Natural disasters」を12月に学術誌に寄稿した。また11月にニュージーランドの大学で開催された「Migration,Health and Wellbeing conference」 にて「Well-being and Place」というパネルで「Ibasho and post-disaster reconstruction: Mutual help, sense of place and wellbeing of migrants」の発表も行った。 その他にフィールドワークや学会等で得られた情報等に基づき、「Survey on Livelihood Vulnerability/Sustainability and build back better in post-Haiyan Leyte」に関するアンケート調査票を作成し,次の現地調査の準備をしている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2019年度中に「住民が安定した生活を送るための生活設計」と「生活設計上の災害に対するリスク認識や準備行動の位置づけ」について再度フィールドワーク調査を実施する予定であった。2020年2月に現地の自治体(8カ所)から調査許可をもらい、再定住地(resettlement areas)でのパイロット調査とインタビューを開始した。しかし、新型コロナウイルス感染拡大により、フィリピン全国に緊急事態宣言が発せられ、各地(レイテ島含む)で都市封鎖等が開始し、調査は中断せざるを得なくなっている。4月22日現在都市封鎖等が継続している。
|
今後の研究の推進方策 |
現地のNGOと日本の研究チームで相談し、今回の新型コロナウイルスの感染拡大を考慮した調査アンケートの内容を修正し、現地NGOにおいて、修正したアンケートに基づき調査を実施する予定である。アンケート内容は「被災者の生活復興及び災害危機に対する弱性とレジリエンスの位置づけ」についてである。 2020年度は上記のアンケート調査に基づき、再度直接インタビューや調査結果の入力を行い、データの分析(事例研究、ケーススタディー、構造方程式モデリング(SEM)手法を用いたデータ分析など)を行う予定である。また、セミナー・ワークショップ・学会等で引き続き「よりよい復旧・復興(Build Back Better) 」と「レジリエンス及び危機管理」に関する発表を行いこれまでの研究成果を学術誌に投稿していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2019年度末に海外フィールドワークを行うために必要経費を予算計上していたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で調査メンバーの一部が海外出張できず、現地NGOの調査も延期となったため旅費や謝金に未使用額が生じた。この未使用経費は次年度に継続することになったフィールドワーク調査で発生する謝金と旅費、また、国内外の学会参加費と旅費として支出する。
|