研究課題/領域番号 |
18K11831
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
笹川 慶子 関西大学, 文学部, 教授 (30339642)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 映画 / 流通 / 配給 / 産業 / アメリカ / デヴィッド・P・ハウエルズ / MPPC / GFC |
研究実績の概要 |
2020年度に予定していたニューヨークとサンフランシスコでの現地調査および国際学会での発表は新型コロナの影響で2021年度に延期したが、2021年度も状況は変わらず渡航できなかったため、2022年度に再び延期した。
2021年度は、既に所蔵する資料とオンラインでアメリカから入手した資料を使ってアメリカの映画市場および配給の歴史的分析を進めた。その成果は2本の論文「デヴィッド・P・ハウエルズとアメリカ映画のアジア供給 1915-1927」と「MPPCによる映画供給モデルの構築 1908-1915」にまとめた。
さらに2021年度は、2022年度に予定していた日本の映画市場および配給に関する研究の準備を前倒しで開始するとともに、きょうと視覚文化振興財団でロンドンでの吉澤商店の活動について発表した。また、大阪の映画会社の帝国キネマ演芸(帝キネ)の資料をまとめたサイトteikine2021.omeka.netを開設した。サイトは国立国会図書館やUCバークレー校などアメリカの大学図書館、関西大学など日本の大学図書館、熊本など地方図書館で紹介していただいた。このデータベースでは、これまで埋もれていた映画史家・柴田勝氏の貴重な視覚資料を世に紹介することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度に予定していた日本の調査を前倒しで開始したものの、2020年度に予定していたニューヨークとサンフランシスコでの現地調査は新型コロナの影響で2022年度に延期し、また2021年度に予定していたアジア各地での現地調査も同様の理由で延期したため、研究全体の進捗は遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度に引き続き、アメリカの映画市場および配給に関する研究を続け、その成果を発表するとともに、2022年度に予定していた日本の映画市場および配給の調査を本格的に開始する。また、状況が許せば、アメリカでの現地調査を遂行し、そのあとアジア各地での現地調査をおこないたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度に予定していた東京出張およびニューヨーク、サンフランシスコでの現地調査に加え、2021年度に予定していた東京出張およびシンガポールなどアジア各地での現地調査が新型コロナの影響で実行できず延期したため。今後状況が落ち着いたら実行する予定である。
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