研究課題/領域番号 |
18K11841
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
山田 香織 東洋大学, 社会学部, 講師 (50731832)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | アートツーリズム / アート的なるもの / アートフェスティバル / アートプロジェクト / 体験 / 地域国際芸術祭 |
研究実績の概要 |
研究3年目にあたる今年度は、現地調査は計画通り実施できなかったが、研究成果公表に向けた準備を推進することができた。とくに、多角的なデータ分析をおこなうことができた点は今年度の成果である。 今年度は、これまでのフィールドワークで収集したデータの整理・分析、調査地に関する文献資料の精読を中心に研究をすすめた。本研究プロジェクトにおいてはこれまで、現在進行形の事象を追いかけることが主たる作業となっていた。しかしコロナ禍で調査地に赴くことができなくなり、その時間をデータ分析、文献資料の精読、データと理論の照らし合わせの作業に充てた。その結果、調査地にたちあらわれている様相を立体的に捉える視点を得るに至った。これは、本研究の目的である、地域国際芸術祭というアートツーリズムの深化拡充とその理論化についての検討のための重要な補助線になると推察している。 成果公表に向けたプロセスとして重きをおいていた現地に赴くフィールドワークは、新型ウィルス感染症拡大防止に配慮した結果、計画通り実施することができなかった。そこで、代替として、オンライン会議システムやソーシャルネットワークサービス、電話等を用いて聞き取りや情報収集をおこなったが、予想以上にデータを補足することができた。また、10月から11月にかけて調査地域において本研究テーマに関連する新規的な動向がみられた際には、感染症拡大防止の対策を講じ、調査先からも了承を得てフィールドワークを実施した。 研究の成果の一部は、地域活性学会研究大会、文化人類学系の定例研究会において発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2つある。まず、教育にかかる本務の多忙である。今年度は所属機関・生活拠点が変わったことに加えて、準備・運営に想定以上の時間を要する非対面授業をおこなうことになった。このため、本研究に十分な時間を割くことができなかった。つぎに、コロナ禍の状況下において現地調査を計画通り実施できなかった。そのため、最終の成果報告にむけた補足データを十分収集することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
本研究最終年度にあたる2021年度は研究成果を公表する。 COVID-19に関し調査地に支障が及ばない状況が確保される場合には現地調査を実施し、データを補足したい。困難な場合には代替策を講じ、データ収集をおこなう。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍にあって、当初の計画どおりフィールドワークならびにデータ収集をおこなうことが困難だったため。また、複数の研究大会がオンライン開催や中止となり、予定していた出張が取りやめとなったため。 前年度実施できなかった調査(国内)と研究成果の公表(口頭発表、論文)のために使用する計画である。
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