研究課題/領域番号 |
18K11848
|
研究機関 | 玉川大学 |
研究代表者 |
寺本 潔 玉川大学, 教育学部, 教授 (40167523)
|
研究分担者 |
大西 宏治 富山大学, 学術研究部人文科学系, 教授 (10324443)
田部 俊充 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (20272875)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 観光教育 / ESD / カリキュラム / 知床 / 地理教育 / 地誌 / ジオパーク |
研究実績の概要 |
北海道及び宮崎県、兵庫県、鳥取県、和歌山県の小中高校を訪問しESDをテーマにした観光教育のカリキュラムと指導資料を調査した。北海道斜里町のウトロ義務教育学校においては、寺本による知床地区を題材にした出前授業を実施し、詳細な授業記録がとれた。さらに当校において小規模な授業後協議会も開催でき斜里町関係者と意見交換できた。岐阜県で開催されたエコツーリズム大会では、下呂市の観光ボランティアガイド育成と学校における観光教育との関連事例を収集できた。兵庫県豊岡高校においては、優れた山陰ジオパークを題材とした総合的な探究の時間の指導事例をヒアリングできた。鳥取市においては山陰海岸ジオパークセンターと近隣の小学校を取材し、ジオパークがESDに立脚した観光教育のカリキュラム構築にとって有効な教材源である点が改めて確認できた。 和歌山県田辺市においては熊野古道をガイドする小学生の活動の動画やガイド育成の資料も収集できた。校長や観光協会事務局長からのヒアリングも実現できた。コロナ禍のため、予定していた札幌市や熊本県阿蘇市における当該地域のESD教材を活かした出前授業の実施は、感染者拡大のため断念せざるを得なかった。しかし、2021年3月末にそれまでの研究成果を『地理認識の教育学』と題する単行本(帝国書院発行)に結実することができた。また、分担者田部は2021年1月に杉並区立久我山小学校第5学年において,観光産業・自動車産業・地球温暖化・ESD・SDGsを意識した出前授業を行った。さらに、田部は日本地理学会において地理教育シンポジウムを企画し地誌や観光を題材にした教育の重要性を明確にした。 研究代表者である寺本は、観光庁内に2020年度より設置された「初等中等教育における観光教育推進に関する協議会」委員にも選ばれ、主に小中学校分科会の座長として科研費による本研究の成果を提供することができた。
|