研究課題/領域番号 |
18K11854
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
徳山 美津恵 関西大学, 総合情報学部, 教授 (80363951)
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研究分担者 |
長尾 雅信 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (50467065)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | プレイス・ブランディング / DMO / HTA |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、地方都市のプレイス・ブランディングに寄与するような日本版DMOモデルを構築することであり、昨年度は日本におけるDMO組織の現状を調べるため、徳島県のにし阿波観光圏と新潟県・群馬県・長野県に跨がる雪国観光圏を中心に調査を行った。 本年度は日本版DMOの指針となるような海外のDMO組織を中心に調査を進める計画であり、米国ハワイ州とニューヨーク州を予定していた。8月にDMO組織の先端事例の一つとされているハワイ州におけるプレイス・ブランディングの現状を調べるため、ハワイ州でフィールドワークを行った。ハワイ州のDMO組織であるハワイ・ツーリズム・オーソリティ(HTA)へのヒアリング、カピオラニ・コミュニティ・カレッジでのヒアリングの他、ハワイ州での具体的な観光の取り組みに関して調査した。これらの調査・分析結果は、サービス学会の第8回国内大会にて報告することができた。3月にニューヨーク州の調査も行う予定だったが、新型コロナウィルスの蔓延につき中止することになった。その代わりとして、3月に瀬戸内国際芸術祭に関連した小豆島のブランディングへの取り組みについてヒアリング調査を行った。 本年度の結果に基づいて、最終年度となる来年度は海外事例と国内事例の比較を試み、日本版DMOモデルについて、更に詳しく検討していく予定である。事前の計画では、海外での調査も予定していたが、昨今の状況に鑑み、調査対象地を国内に限定し、国内の先端的な事例(瀬戸内、八ヶ岳)を深掘りしていく予定である。これらの調査結果については関係学会で報告していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の進捗状況に関しては、新型コロナウィルスの世界的な蔓延により、3月に予定していた海外での調査ができなかったため、やや遅れていると判断した。ただし、今後もこの状況がしばらく続くと考え、来年度は調査計画を大きく変え、国内調査に専念することで、当初の目的を達成できると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は最終年度であり、調査結果をまとめ、当初の目的である日本版DMOモデルの構築を予定している。国内外の事例の比較を中心的アプローチと考えていたが、海外での調査が難しいことが予想されるため、国内事例の精査と追加調査などによって、日本の状況にあった日本版DMOモデルを考えていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外へのフィールドワーク調査を二回予定していたが1回しかできなかったため。これらは当初予定した調査のための旅費として使う予定だが、今年度の状況に鑑み、海外での調査ではなく国内調査に変更する予定である。
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