研究課題/領域番号 |
18K11870
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
藤木 庸介 滋賀県立大学, 人間文化学部, 准教授 (70314557)
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研究分担者 |
山田 歩 滋賀県立大学, 人間文化学部, 助教 (00406878)
北山 めぐみ 高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 助教 (40734257)
上田 香 嵯峨美術大学, 芸術学部, 准教授 (50510583)
横田 祥子 滋賀県立大学, 人間文化学部, 助教 (80709535)
神田 孝治 立命館大学, 文学部, 教授 (90382019)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | リビングヘリテージ / 観光 / 居住文化 / 生活習慣 / 意思決定構造 |
研究実績の概要 |
2018年度は研究初年度であることから、代表者、分担者ともに、主にフィールド調査を行い、1次データの収集を行うこととした。これに伴い、まずは、年度始まりに各者が滋賀県立大学に集まり、各自の研究分担について意見交換と調整を行った。 その上で実施したフィールド調査について、藤木・横田はインドネシア・スンバ島の主に西スンバの伝統集落において、観光に対する住民意識、並びに、住民生活の現状について、住居学、並びに文化人類学(特にジェンダーの差異)の視点から実地調査を行った。神田は三重県鳥羽市において、観光とジェンダーに焦点をあて、ビジター・ホスト双方の視点から実地調査を行った。上田は鹿児島県奄美大島において、服飾と観光の相関にかかる実地調査を行った。北山は、高知県四万十市において進められている、四万十川と連動したまちなか観光に向けた取り組みについて、参与観察調査、町並みの現状調査を行なった。また、観光庁が主催する歴史的資源活用セミナーに出席し、全国の歴史的資源の活用動向に関する実態把握を行ない、次年度の歴史的資源の観光利用実態調査に向けた準備を行なった。山田は主に関連文献(観光にかかる人の消費心理)の収集と解釈を行った上で、次年度に予定する被験者実験の準備を行った。 以上の様に、各者共、本研究の目的である「観光にかかる人の意思決定構造」を分析するための、1次データの収集に努め、順調にデータを収集できたと言える。 特に藤木・横田は、共同でインドネシア・スンバ島における実地調査を行ったことから、それぞれの知見を補完しあうことで有意義な調査を行うことができたと言える。すなわち、現地でのディスカッションを継続的に行いながら実地調査を行うことで、当初の予定には無かった調査アイディアを得るなど、臨機に調査方法を調整しつつ、実行することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2018年度は各者とも、フィールド調査を通した1次データの収集を行うことができたことから、本研究はこれまでのところ、おおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は、各者ともに、引き続きフィールド調査を行う予定である。具体的な調査対象地としては、今後、各者によって調整を行うが、中国四川省丹巴県、三重県伊勢志摩、鹿児島県奄美大島、高知県四万十市などを予定している。特に中国四川省丹巴県は、当初は調査予定には無いフィールドではあるが、研究者相互のディスカッションから新たに調査対象に加えようとするエリアである。当地にはチベット族の一派であるギャロン・チベット族が住み、当地の地方政府は今後、ギャロン・チベット族の居住文化を観光資源とする観光開発を推進させようとしていることから、本研究の研究対象に適していると判断した。 一方、2018年度に行ったフィールド調査の成果については、各者とも一部を学会等において発表予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度に実施予定のフィールド調査にかかる旅費が2019年度交付予定額以上に必要なことから、2018年度のフォールド調査は一部を他の研究費(ルール上、補填可能な研究費を使用している)から補填することで実施し、2019年のフィールド調査にかかる旅費の確保を行ったことから、次年度使用額が生じた。 以上から、これを2019年度交付予定額と合わせて、フィールド調査にかかる旅費として支出する予定である。
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