研究課題/領域番号 |
18K11884
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研究機関 | 大阪成蹊大学 |
研究代表者 |
李 美花 大阪成蹊大学, 経営学部, 准教授 (30626289)
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研究分担者 |
尾家 建生 大阪府立大学, 研究推進機構, 客員研究員 (30441124)
中子 富貴子 公立小松大学, 国際文化交流学部, 准教授 (80636358)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | フィールドサーベイ / ガストロノミー / フードトレイル / マネジメント / 食の街道 |
研究実績の概要 |
国内におけるフードトレイルの取り組み、実態調査を行った。具体的には、日本のフードトレイル取り組み地域候補リストを作成して、3人で担当の地域を決め、それぞれ実態調査とインタビューを行った。まず、研究代表の李は、A級グルメのまち「島根県邑南町」、愛知県田原市の「渥美半島どんぶり街道」についてフィールドサーベイを実施した。研究分担者の中子は、「能登丼」(石川県奥能登地域)、「かみかわ食べものがたり」(北海道旭川市)、「東北海道フードトレイル」について現地調査を行った。分担者の尾家は、埼玉県秩父市のフードツーリズム開発の現地DMO調査、京丹後市への現地調査、山形県鶴岡市、兵庫県淡路島、京丹後市への現地調査を行った。 研究成果として、以下のように論文を書き下ろした。李美花・中子富貴子「カナダオンタリオ州におけるフードトレイルの成功要因」日本近代学研究(64)、pp261-274。尾家建生「場所の味覚、フードトレイルと価値共創」第34回日本観光研究学会全国大会学術論文集、2019年12月、pp49-52、査読なし。尾家建生「地方都市と農村におけるフードツーリズムの観光商品化(1)~(4)、週刊農林、第2403号、第2406号・第2410号・第2412号、査読なし。 学会発表は、李美花・中子富貴子「Current Situation of Food Trail (Apple Pie, Chocolate, Bacon/Ale) in Ontario, Canada」、2019.4。尾家建生「場所の味覚、フードトレイルと価値共創」、2019.12。中子富貴子「日本におけるガストロノミーツーリズム」、2019.5。尾家建生「場所の味覚、フードトレイルと価値共創」、2019.12 現在、(仮)「ガストロノミーツーリズム商品の開発とマーケティング戦略」テーマに共同論文を執筆中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2018年度に実施したカナダのフードトレイル調査の知見に、日本国内の事例分析を加え、理論・実証的見地から論文執筆の準備中である。なお、欧米のフードトレイルを日本の食の街道と比較し、その相違点とガストロノミー資源の活用におけるフードトレイルの競争優位性を明らかにするための作業がほぼ終わり、最終ステップに入りつつある。
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今後の研究の推進方策 |
国内におけるフードトレイルの商品化を目指して、京都府京丹後市をはじめとするいくつかの地域にさらなる働きかけを行う。そのプロセスから、フードトレイルに見られるフードツーリズムのテーマ性、体験、物語、イベント、マーケット等の要因について考察を深め、ガストロノミーと地域開発の相関関係と創造性を明らかにする。特に、李は2019年のフィールドサーベイ(渥美半島どんぶり街道)を補足するような実態調査を実施して、日本の食の街道とフードトレイルとの相違点を明らかにする予定である。また、中子は2019年に行った「能登丼」の追跡調査を行い、北陸地方における周遊性を意識した着地型形態のフードトレイルの可能性を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
翻訳費用として、100,000円を確保したので、次年度使用額と計上した。
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