研究課題/領域番号 |
18K11900
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
森田 豊子 鹿児島大学, グローバルセンター, 特任准教授 (10791113)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | イラン / ジェンダー / イスラーム / 子どもの権利 |
研究実績の概要 |
2020年度は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、イランなどでの海外調査および学会発表などを行うことができなかったが、これまでの調査・研究に基づき、下記のような論文および書評の公表、研究発表を行った。1)上智大学イスラーム研究センター『SIAS Working Paper Series 』第33巻(2021年3月)において論文「現代イランにおける子どもの権利とイスラーム」を執筆した。この論文ではイランの家族法および子どもの権利に関する新たな法律について分析している。2)京都大学イスラーム地域研究センター『イスラーム世界研究』第14巻(2021年3月)において書評「小野仁美著『イスラーム法の子ども観』慶應義塾大学出版会、2019年」を執筆した。3)高尾賢一郎・後藤絵美・小柳敦史編著『宗教と風紀:<聖なる規範>から読み解く現代』岩波書店、2021年に論文「現代イランの学校教育における宗教実践:イラン革命後の変化と現在」を執筆した。この論文ではイランの子どもの権利を考える上で重要なイランの教育制度についての分析を行っている。4)教科書研究センター『海外教科書制度:調査研究報告書』(2020年)において「イランイスラム共和国」のページの執筆を担当した。ここでは教科書だけではなく、イランの教育についての分析も加えられている。5)オンラインシンポジウム「日本に暮らすムスリムを取り巻く諸問題-職場・学校・地域から」において「日本における1990年代のイラン人移民と2010年度のクルド人移民」の研究発表を行った。ここでは、家族のあり方と移民の状況についての比較分析もなされている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、下記のような海外での調査および研究発表をすることができなくなったため、研究に遅れがでている。1)昨年度8月に予定していたポーランド・クラクフにおける学会が中止になり、研究発表は中止となった。2)参加を予定していた日本中東学会および日本国際政治学会がすべてオンライン開催になった。3)イランに行き、調査・資料収集することができなくなった。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度に行うはずであった学会発表および海外調査研究については、新型コロナウイルスの感染状況によって変動があると考えられるが、現在のところ次のような活動を予定している。1)2021年7月に近代中央ユーラシア比較法制度史研究会にてイランの家族保護法についての発表を行う。2)2021年8月にオンラインで開催される国際人類学会中東部門で「日本における中東からの移民の現状分析」についての発表を行う。3)2021年11月にイランイスラーム共和国のテヘランおよびイスファハンにおいて、イランの家族法廷の現状についてなどの調査を行う。さらに、共同研究者になっていただくイスファハン大学のDr.Naghaviと今後の研究について協議する。4)アジアにおけるムスリム移民およびムスリム家事労働者についての調査のために台湾の台北および高雄で調査を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、海外での学会報告、海外での調査研究ができなくなったため、海外調査のための旅費・滞在費を使用しなかったため、次年度使用額が大きくなった。 2021年度は1)2021年7月に近代中央ユーラシア比較法制度史研究会にてイランの家族保護法についての発表を行う。2)2021年8月にオンラインで開催される国際人類学会中東部門で「日本における中東からの移民の現状分析」についての発表を行う。3)2021年11月にイランイスラーム共和国のテヘランおよびイスファハンにおいて、イランの家族法廷の現状についてなどの調査を行う。さらに、共同研究者になっていただくイスファハン大学のDr.Naghaviと今後の研究について協議する。4)アジアにおけるムスリム移民およびムスリム家事労働者についての調査のために2022年2月に台湾の台北および高雄で調査を行う。
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