研究課題/領域番号 |
18K11902
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研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
杉村 使乃 共立女子大学, 文芸学部, 教授 (20329337)
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研究分担者 |
池川 玲子 大阪経済法科大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (50751012)
平塚 博子 日本大学, 生産工学部, 准教授 (80407379)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ジェンダー / 表象 / メディア / 制服 / キャリア / 日本史 / アメリカ / イギリス |
研究実績の概要 |
杉村はイギリスの写真雑誌Picture Postまた、Girl’s Own Paperを中心に制服着用の女性とその活動の表象について調査・分析を進めた。研究課題である制服を着用した女性像の1つであるガールガイドを取り上げ、この運動の黎明期から二つの大戦におけるガールガイドの活動と表象について考察を進めた。また、日本におけるガールガイド運動の導入、第二次世界大戦における衰退、アメリカ主導の戦後日本への導入(アメリカ式でガールスカウトとして)という流れと比較した。これについて、国際学会にて報告を行った。 池川は、第二次世界大戦時下、また戦後の日本映画より、軍隊と警察官における制服の女性像を抽出し、女性の社会進出の状況を踏まえ、考察を深めた。映画、雑誌、新聞など広く媒体を用い、特に女性警察の表象について着目し、分析を進めた。また、以前から取り組んでいた戦時下の映画における女性表象、スポーツにおける女性表象について考察を深め、招待公演にて研究成果を報告した。 平塚は、これまで分析を継続してきたアメリカのLIFE誌について、戦後のトランスナショナルピリオディカルとしての側面と、ジェンダー表象を探り、制服姿の女性が戦後、誌面から姿を消していることという結論に達した。今後、戦後のLIFE誌における制服美女の不在と、「その代わり何にとって代わったのか」について考察する。この研究成果については、ジェンダー史学会にて報告した。 合同の研究会・ミーティングは2019年7月8日に行い、それぞれの研究の進捗状況について確認した。2020年3月16日に講師・コメンテーターを招聘する研究会を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止に至った。メンバー間においては、ネット上で研究の進捗状況について確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
各自の担当の資料についての収集・分析は概ね計画通りすすんでいたが、大学の春季休暇中に計画していた研究会や調査が、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、計画通りに進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は最終年度のため、研究成果報告のためのシンポジウムを計画している。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、国内外での資料収集、及び研究会・シンポジウムなどの会場確保が困難になっている。メンバー間のオンラインミーティングなどを通して、研究の成果報告、国際比較を進める。また、各研究機関や学会の現場への対応を鑑み、研究成果報告の方法を探る。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年2月以降、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、計画していた調査や、講師やコメンテーター招聘を伴う研究会の中止を余儀無くされたため。2020年度において、状況の変化に応じて、研究計画を進める。
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