研究課題/領域番号 |
18K11902
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研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
杉村 使乃 共立女子大学, 文芸学部, 教授 (20329337)
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研究分担者 |
池川 玲子 大阪経済法科大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (50751012)
平塚 博子 日本大学, 生産工学部, 准教授 (80407379)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ジェンダー / 表象 / メディア / 制服 / キャリア / 日本史 / アメリカ / イギリス |
研究実績の概要 |
最終年度に予定していたシンポジウムは新型コロナウイルス感染拡大により、会場の手配、ゲストスピーカーの手配が難しいと判断し中止した。メンバーは随時、研究の進捗状況を確認し、2021年2月22日に研究会(オンライン)を行った。テーマは日本、アメリカ、イギリスにおける女性警察官の表象で「日本の女性警察官ジェンダー史的アプローチの試み①」(池川玲子)、「アメリカ女性警察官と制服 メディア表象」(平塚博子)、イギリスの女性警察表象」(杉村使乃)の報告を行った。共同研究をしてきた戦争とジェンダー表象研究会より、研究協力者の松崎洋子(敬和学園大学名誉教授、共著『軍事主義とジェンダー』)、神田より子(敬和学園大学名誉教授、共著『軍事主義とジェンダー』他)桑原ヒサ子(敬和学園大学元教授、『ナチス機関紙「女性展望」を読む:女性表象、日常生活、戦時動員』著)、松本ますみ(室蘭工業大学教授、中国のエスニシティ、ジェンダー研究の著書多数)が出席した。 その他、 池川は「『大東亜』の女性映画人ー鈴木紀子と坂根田鶴子ー」というタイトルで招待講演をしている(於京都大学科研「日本における女性映画パイオニア:フェミニスト映画史の国際的研究基盤形成」研究会 2021年2月20日 オンライン)。 本研究グループは元々、女性史で大きな成果を残した加納実紀代を中心とした研究会からスタートした。池川は加納の遺した資料をもとに、戦時下に生まれたイメージが現在に至るまでどのように変容しているかについて「未完の集大成「『平和』表象としての鳩と折鶴」考」(招待講演)にて、軍事的な背景を踏まえて意欲的に解釈した(於「広島・ジェンダー・「在日」資料室準備会主催、ジェンダー×植民地主義:交差点としての「ヒロシマ」連続講座第3回「加納実紀代が語る、加納実紀代を語る―「平和」表象としての鳩と折鶴)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
既に手元にある資料については精読・分析は概ね計画通り進めることができたが、新規や海外での資料収集を実施することができなかった。また、2020年度の大学、図書館などの研究機関の閉鎖により、調査、またシンポジウムの開催を断念せざるを得なかった。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染拡大が継続しているので、打ち合わせ、研究会は全てオンラインに切り替えて進める。資料についてもオンライン上で入手できるものを中心に分析を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大により、国内での研究成果発表、海外での資料収集ができなかったため。 2021年度についても、海外に赴いての資料収集、研究成果発表は難しいと考える。よって、国内に滞在した状態で入手できる資料を積極的に収集し、分析を進める。特に制服を身につけるキャリアとして、女性警察官のメディア表象に着目する。研究成果はジェンダー史学会など国内開催の学会で発表の機会を持つ。
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