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2019 年度 実施状況報告書

アフリカにおける紛争と女性のエージェンシーに関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K11903
研究機関上智大学

研究代表者

眞城 百華  上智大学, 総合グローバル学部, 准教授 (30459309)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード女性兵士 / ジェンダー / 解放闘争 / アフリカ / エチオピア / エリトリア / 南アフリカ
研究実績の概要

2019年度は、昨年度までの研究をさらに深めるために文献購読ならびに調査を拡充した。2019年度6月から7月にかけてジンバブウェの調査許可を得るために研究申請書を執筆し、ジンバブウェ大学の客員研究員の地位を得て、ジンバブウェ調査委員会(RCZ)に申請した。ジンバブウェの女性兵士や土地に関する文献に基づく研究も継続した。夏の調査に向けて文献研究、調査項目の確認、調査調整を実施した。
8月から9月に南アフリカ、エチオピア、エリトリアにおいて女性兵士に関する調査を実施した。南アフリカでは元MKの女性兵士にインタビューを実施した。エチオピアでもインタビューを実施した。エリトリアではエリトリア女性兵士が参加するエリトリア女性協会において元女性兵士のインタビューを実施し、同協会所蔵の史料渉猟を行った。
帰国後は、一連の調査結果の整理、分析、次回調査項目の整理などを行うとともに、文献研究も継続した。エチオピアについて2020年に予定されていた選挙をめぐり元女性兵士が多く参加する政党の動向を分析し、研究成果を発表した。
2月からひと月、エチオピアならびに南アフリカで追加調査を行った。エチオピアでは、元女性兵士が参加した政党の45周年結成大会に参加し、現在の政治情勢における元女性兵士の動向を分析するとともに、政党のアーカイブを訪問し史料渉猟を実施した。元女性兵士に対するインタビューも実施した。南アフリカでは元女性兵士をめぐる史料渉猟を、SAHA、マイブイェ・センターなどで渉猟するとともに、元女性兵士へのインタビューを実施した。ジンバブウェについては調査許可取得が進捗せず、コロナ渦の影響もあり入国も許可されなかったため、代替措置として南アフリカに居住するジンバブウェの元女性兵士にインタビューを実施した。本年度は最終年度の研究成果の取りまとめに向けて集約的に調査と史料渉猟を行うこととなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ジンバブウェについては調査機関の調査許可の取得が困難となり、文献調査ならびに南アフリカ在住のインフォーマントへの接触という限定された調査とならざるを得なかった。他方で、そのほか3か国における調査・研究は順調に推移している。
元解放闘争兵士に関して、エチオピアや南アフリカで新しい動きがみられていたが、2020年3月以降のCOVID19の影響でWar Veteranの会合がキャンセルになるなど研究にも影響が出ている。

今後の研究の推進方策

最終年度となる2020年度は、成果取りまとめと追加調査を行う予定であったが、COVID19の影響で特に夏の調査が実施できない可能性が高い。インフォーマントとインターネットなどを介して緊密に連絡を取り合い、調査を別の形で継続したい。幸い2019年度に集約的に調査を実施しているため、これらの調査結果の分析並びに研究成果の取りまとめ、論文執筆を行いたい。学会における研究成果の発表も予定している。

次年度使用額が生じた理由

COVID19の影響により帰国便が急遽変更になり、調査日数が減ったことにより次年度使用額が発生した。
2020年度はCOVID19の影響で海外渡航と調査が困難となることが予想されるため、文献やオンラインでの調査者との連絡に必要な機材の費用に使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 変動するエチオピア政治2020

    • 著者名/発表者名
      眞城百華
    • 雑誌名

      外交

      巻: 59 ページ: 116-121

  • [学会発表] 「平和と安定」2019

    • 著者名/発表者名
      眞城百華
    • 学会等名
      アジ研×早大WAVOC×JYPS対話型ワークショップ「TICAD7が残した『社会課題』-今だからこそ語ろうアフリカとの未来―」
    • 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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