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2018 年度 実施状況報告書

スポーツする女性の身体へのまなざしの変容

研究課題

研究課題/領域番号 18K11907
研究機関日本映画大学

研究代表者

大友 りお  日本映画大学, 映画学部, 教授 (40618617)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード女性 / 身体 / 労働 / スポーツ / 映画
研究実績の概要

二つの英文論文がそれぞれ近く出版される予定である。学会発表も行った。
1)“Monpe Eroticism”in Technologies of Clothing, ed. Barbara Hartley (Bril, forthcoming )では、1964年東京オリンピックの開催前6月に上映された映画『越後、つついし、親知らず』(監督:今井正、原作:水上勉)の分析を中心に、労働する女性の身体へのまなざしと、急速に近代化する都市空間に潜むノスタルジアと、それを反映した女性の身体の表象について論じた。
2)“The Doppelganger and the 1964 Tokyo Olympics" in Journal of Japanese Studies (forthcoming in summer 2019)では、研究書 Double Visions, Double Fictions (Baryon Tensor Posadas, University of Minnesota Press, 2018)ヘのリスポンスという形で、1920年代、30年代を舞台にした小説と映画に出現するドッペルギャンガーのナラティヴと、64年東京オリンピックの観客の心理を重ねて論じた。女性の身体が、近代の主体の揺らぎに戸惑う男性の心理を反映して幽霊化する点を指摘している。
3)学会「European Consortium of Political Research」(ハンブルグ大学、2018年8月)において、ジェンダーに関するパネルでディスカッサントを務め、発表論文三稿に対してそれぞれリスポンスを準備した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

日本女性がスポーツとどうかかわったかの歴史的研究において、予想以上に多くの資料に出会い、現時点で1930年代までしか進んでいない。しかし、歴史を探ることは現在を語る上で有効なツールになると考えるので、この部分を割愛することは望まない。研究目標の修正の可能性も考えている。また、この分野では、新たな研究が次々に出版されているため、それらの資料の読破にも時間をかけている。

さらに、今年度は、海外研究者との交流において、お互いのスケジュールの不具合から予定どおりに進まなかった。大学での教育業務とのバランスを再考慮して、研究時間を確保する必要を感じている。

今後の研究の推進方策

研究の中心を歴史的資料から現代へと移行し、「近代都市空間における身体」「労働とスポーツ」「見世物としてのスポーツ」という三点に焦点をあて、フェミニズムの視点から論文を書く。自身の研究と海外の研究者の状況を踏まえて、2020年3月に予定していた国際シンポジウムを11月に変更し、またそれによって、東京オリンピック終了後の所感を研究発表に含めることができると考える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Discussant's response to the Gender Panel2018

    • 著者名/発表者名
      Rio Otomo
    • 学会等名
      European Consortium of Political Research
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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