スポーツをする女性の身体のイメージが、日本社会でどのように回覧されているのかを研究した。64年東京オリンピックでの女性たちの活躍は、女子小学生のスポーツに対する熱意を生み、社会がそれを包容するかに見えた。しかし近年、スポーツ女子の表象は、オタク文化が大量に生産する「萌え」に見る少女的身体や「戦闘美少女」のイメージと重なり、少女の現実からかけ離れたところで消費されている。少女的身体のイメージは、社会の一部が楽しみのために消費するだけでなく、社会全体がそれを当たり前として受け入れていることが問題である。実際にスポーツをする少女たちは、それをどう受け止めているのか、を問う必要がある。
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