| 研究課題/領域番号 |
18K11927
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| 研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
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研究代表者 |
中島 健次 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 J－PARCセンター, 研究主席 (10272535)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | J-PARC / チョッパー型分光器 / ディスクチョッパー / 非弾性散乱 |
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| 研究実績の概要 |
本研究は、中性子準弾性・非弾性散乱法について、近年大きな進歩を見た複数入射中性子エネルギーを用いる測定手法と新型チョッパーの最新機器技術を組み合わせ、広いエネルギー(波長)帯域の現象の測定を高効率で行う新しい物性ダイナミクス情報の取得システム(拡張波長帯域中性子非弾性散乱実験法)を実現する基盤技術の開発を行うものである。本研究の中核は、最新技術で複数スリット化した多孔ディスクを製作し、世界最先端のパルス中性子源施設J-PARCにて実際に稼働中の分光器AMATERASのパルス整形チョッパーに試験的に導入し、入射中性子エネルギーの広帯域化を行い、手法の実証を行うことである。当初計画においては、令和2年度は本研究の最終年度として多孔ディスクを用いた実証実験の実施と研究成果のとりまとめを計画していた。しかし、実証実験については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて、ディスク製作会社との往来が困難になったことやディスク製作作業に遅延が発生したこと及び実証実験を実施する予定だったJ-PARCにおける不意の運転停止が発生したことから当初計画どおりに進めることができなかった。また、研究のとりまとめについても本研究の途中経過の報告と世界における第一線の研究者との議論を行うことを目的に参加を予定していた国際会議も新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて中止となった。以上のことから、試験用多孔ディスクの製作とそれを用いた実証試験の実施及び研究成果のとりまとめ等令和2年度における研究計画の大部分については、補助事業期間延長申請を行い、令和3年度に実施する様、研究計画を変更した。一方、研究実績としては、令和2年度までに実施した研究成果を含む報告となるプロシーディングス論文が査読付き論文として3月に出版されたこと、多孔ディスクの機械剛性等の検討において進捗があったことが挙げられる。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
「５．研究実績の概要」で述べたとおり、当初計画において令和2年度に実施予定だった、多孔ディスクを用いた実証実験の実施及び研究成果のとりまとめが計画どおりに実施できず、補助事業期間を延長したことから、遅れていると判断する。
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| 今後の研究の推進方策 |
令和3年度においても新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響が継続することも危惧され、依然見通しは不透明であるが、令和3年度の早期に試験用多孔ディスクを製作し、夏頃までに実機分光器への装着を行い、実証試験を実施する。また、令和2年度に参加予定だった中性子非弾性散乱装置に特化した会議（WINS2020）がオンライン形式で令和3年度に開催される予定なので、そこに参加し、これまでの研究成果と今後の方針について発表し、会議に参加する他の研究者らとの議論を行い、研究成果とりまとめ方針策定の参考とする。これらを通して、令和3年度末までに研究成果をとりまとめて、当初の研究目的を達成する。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響等により、令和2年度に実施予定だった試験用多孔ディスクの製作と製作した試験用多孔ディスクを用いた実証実験が当初計画どおりに実施できなかったこと及び研究成果とりまとめのために参加予定だった国際会議が中止となったことから、これらに係る費用が次年度使用額として生じることとなった。次年度使用額は、令和3年度に実施予定の試験用多孔ディスク製作と実施実験及び国際会議参加に係る費用として使用する。
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