• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実施状況報告書

中性子準弾性散乱によるナノ空間中の分子ダイナミクスに対する界面効果の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K11932
研究機関一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発

研究代表者

山田 武  一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発, 中性子科学センター, 研究員 (80512318)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード中性子準弾性散乱 / 制限空間 / 分子動力学シュミレーション
研究実績の概要

本課題では、細孔径が同じで、細孔表面の親水性が異なるメソポーラスシリカに吸着させた水のダイナミクスを調べることで、細孔表面の性質と細孔サイズが細孔中の水のダイナミクス与える影響を分離して理解することが目的である。今年度は昨年度までに行った、中性子準弾性散乱の結果を、モデル関数を用いたフィッティングにより解析した。その結果、細孔中の水が、表面に強く束縛された水、弱く束縛された水、バルク水と同程度の拡散係数を持つ自由水に分けられることがわかった。また、各成分の量を比較したところ、細孔表面の親水性の違いによって、量が違うことを明らかにした。これらの結果については、現在論文を執筆中である。
分子動力学シュミレーションについては、計算機を購入し、現在整備中である。今後、中性子準弾性散乱で得られた結果を再現できる分子動力学シュミレーションを行い、細孔中の水の構造とダイナミクスの関係を明らかにしていく。また、共同実験者と議論し、ポテンシャル場が、計算結果に与える影響も検討している。
このように、今年度は論文投稿まで至らなかったが、論文化に向けた解析は進められているので、来年度以降とりまとめて論文発表をしていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

申請代表者は、中性子散乱のユーザー支援業務を行っている。今年度は体制の変化があり、申請代表者がユーザー支援に割くエフォートが予想より増えたためである。来年度は体制も落ち着くと期待されるので、本研究を推進していく。

今後の研究の推進方策

実験結果を論文としてまとめるとともに、分子動力学シュミレーションができる環境の整備を行う。次年度中にある程度の計算・解析を行えるようにしたい。分子動力学シュミレーションの結果と比較する構造情報を手に入れるための実験を計画する。

次年度使用額が生じた理由

昨年度は予定よりも分子動力学シュミレーションが進まなかったため、学会発表の機会が少なかった。そのため、当初予定よりも執行額が少なくなった。次年度は学会発表などにより本年度も分も含めて計画通りに執行する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] In-situ Quasi Elastic Neutron Scattering of Nafion Membrane2018

    • 著者名/発表者名
      Takeshi YAMADA, Taiki TOMINAGA
    • 学会等名
      QENS/WINS2018
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi