カーボン前駆体高分子から高効率にグラファイト構造を形成する技術を確立するために、nmオーダーの金属微粒子を導入する方法としてイオン注入法を検討した。金属イオン注入法を利用して、カーボン前駆体高分子へ5~30nmの範囲で粒子径を制御して金属微粒子を導入する技術を確立した。これにより、カーボン前駆体高分子の炭素化過程において、乱層構造を含むグラファイト構造を効率的に形成できることを明らかにした。さらに、この技術を応用し、酸素還元触媒性能を有するカーボン材料を合成する技術を確立し、従来よりも高性能な窒素含有カーボンアロイの開発に成功した。
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